息を殺して
プロット
日本
06月20日 2015 台灣上映
私を抱いてそしてキスして
プロット
日本
11月14日 1992 台灣上映
靴に恋して
プロット
スペイン
10月02日 2004 台灣上映
ルートヴィヒに恋して
プロット
日本
11月27日 2021 台灣上映
最後にして最初の人類
プロット
アイスランド
07月23日 2021 台灣上映
映画を探して
プロット
アメリカ
08月30日 1986 台灣上映
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南国土佐を後にして評論(2)
小林旭の1959年の主演作で、この作品でスターとなり、後の代表作シリーズの原型となった。
なので、“渡り鳥”“流れ者”“銀座旋風児”より先に見る事をお勧めする。
刑務所を出所した元ヤクザが、故郷に帰り恋人と堅気になろうとするが、彼女に横恋慕するヤクザのボスの嫌がらせを受け、再びヤクザの世界に戻る…。
アウトロー、主人公を待つヒロイン、主人公に恋焦がれる別のヒロイン(性格は真逆で結構ウザい)、悪漢…。
設定は定番で、ストーリーもこれと言って新味ナシだが、娯楽アクションというより、アウトローの哀愁劇の印象が強い。
恋人や母親への思いは純粋だが、前科者の過去で就職もままならない。追い討ちをかける苦境…。
一度道を踏み外した男の哀しみを浮き彫りにする。
主題曲が主人公の姿を代弁。
土佐(高知)の風景が郷愁を誘う。
この人はドレミの歌でも有名ですが、元々はジャズ歌手
この歌は戦争中に中支戦線で高知県出身者の多い連隊で自然発生したものとのこと
戦後、復員した人々で高知の元祖ご当地ソングになったそうです
それをレコード会社が取り上げて、歌詞を戦地を思わせる部分を改変して発売したというもの
なので、ペギー葉山版は三人目の発売になるそうです
たまたまNHK高知放送局のテレビ放送開始の時の番組で、来県した彼女がご当地ソングと言うことで歌ったことで全国に広まり、レコード発売となり大ヒットと言う流れだそうです
本作はその歌詞からインスピレーションを得て映画化されており、劇中でなんどか歌われて物語の効果を高めており、歌謡映画の中でも水準が特に高い出来映えです
4月発売の大ヒット曲を実質3ヵ月でゼロから映画にして、この高い品質水準なのですから恐れ入りました
ペギー葉山も本人役として3回も登場してステージでこの曲を歌うシーンもあるサービスぶり
冒頭こそ刑務所からの出所シーンで始まりますが、すぐに高知ロケシーンとなります
高知と言えば高知城、よさこい祭りにはりまや橋
どんどん映ります
観客が観たいものを観せる
こういったサービス精神が素晴らしいです
本作公開は1959年8月2日
よさこい祭りは毎年8月9日からのはずですから、お祭りのシーンはなんと全員エキストラによる超大規模な現地ロケで再現したもののようです
なるほどそうでないと本当のお祭りなら絶対撮影出来ないシーンが撮れています
お話も良く出来ていて退屈しません
クライマックスのサイコロ賭博の最終勝負の盛り上がりは半端ありません
ラストシーンも三人で夜明けに皇居のお濠端を歩いていて、?と思わせると、小林旭が歩いて行く先は桜田門の警視庁の遠景と言う具合で、演出もなかなかです
重要なサイコロ賭博のモチーフですが、任侠ものの丁半博打でなく、サイコロ4個を使う西洋式です
主人公はダイス賭博の達人という設定で、壺を振ってサイコロを縦に4個積み上げて見せるシーンは、当然細工したり、何回も振って編集して撮影したものと思ったら、なんと彼は細工も編集も無しで一回で成功させたそうです
ベレー帽の西村晃の感心ぶりは本当の驚きだったわけです
小林旭は21歳、身長は石原裕次郎と同じ180センチ
しかし身体の線が裕次郎のようにガッチリしていなく、鞭のようにしなやかでスリムです
相手役の浅丘ルリ子は19歳
元から細い身体がもっと細く、小鳥のようです
出番は出ずっぱりではなく、時折登場程度ですが、小林旭とのラブシーンは演技を超えた熱を感じさせます
二人は本作からか、職場恋愛に発展していき、この後程なく同棲するほどの仲になるそうです
悪役の内田良平がまた素晴らしい存在感があり、本作を引き締めています
南田良子が演じる、主人公の特攻で戦死した兄の婚約者が女将をしている東京の料亭の名前は「つかさ」
もちろん高知のあの名店の名前を拝借したものでしょう
高知出身者の多い大阪には、その店名の高知料理屋があり、たまに行くことがあります
久しぶりに高知名物の大皿(さわち)料理を食べたくなりました