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Dear Heart 震えて眠れ プロット 日本 12月05日 2009 台灣上映
飢える魂 プロット 日本 10月31日 1956 台灣上映
燃える秋 プロット 日本 12月23日 1978 台灣上映
燃える雲 プロット 日本 05月03日 1967 台灣上映
夢を与える プロット 日本 09月25日 2020 台灣上映
燃える勇者 プロット 日本 12月19日 1981 台灣上映
震える舌評論(18)
というか退屈させてくれません。
まだ会話もたどたどしい少女の号泣、息づかい、吐血の演技を見る度に、こちらの筋肉が硬直し、観終わったときの疲労感たるや…。
一日に何度も痙攣がおきてしまう演技はエクソシストさながらで、毎回新たな症状や対処法が出てくるので、「どうなっちゃうんだ」と毎度毎度戦慄が走ります。
欲を言えば、ヤマを越えてから回復に向かってるあたりで、心情が変化する様子をもう一つほしかったです。
我が子が破傷風になってしまい、その闘病と疲弊していく人間を淡々と描写していく内容ですが、娘役の名演技もあり発作シーンや施術シーンが痛々しいのなんの…あんなチビッコをここまで苦しめるか?!という執拗な描写がある意味◎。
お子さんがいる方は特にツライと思います。
最後の最後まで、どちらの結末にも転びうる話運びで見る側もグロッキーになりますが、どうせ観てしまった方々は折角なら我慢して最後まで見たほうがいいと思いますよ!
観る価値があるラストです。
子供の苦しむシーンが多く、観ていてツライ時もありますが、両親の憔悴していく様子など、演技の見所が多分にあります🦊
子供、両親、その周りの人、そして、医療従事者の4者4様の大変さが身に染みました😇
しかしそれ以上にこの作品において特筆すべきは、両親の憔悴の過程であると思う。両親が精神を蝕まれる要因として以下があげられる。
1. 昌子の痙攣。
痙攣が来ることはすなわち昌子が血を流し苦しむことである。タイミングを把握しきれないため絶えず緊張を伴う。
2. 暗い部屋、密室状態。
日の光を浴びないとヒトが持つ概日リズムが崩れ、セロトニンが十分に分泌されず、鬱になる。
3. 音や光の刺激。
1にも関係するが、痙攣のトリガーとなるため音や光の刺激に対し、過剰に反応してしまう。
4. 医療器具の物々しさ。
容態が悪化するにつれ使用する装置、器具が大型化する。
まだまだ挙げられそうだけど私が思いつくのはこのくらい。まだありそう。
現代では、憔悴するまでの機序がある程度明らかになっているが、それを作者が学んだか類まれなる観察眼によって作品という形にしたのだと思うと、この作品の深さが伺える。
そして両親の精神状態に関して言えば、これは我々にも起こりうることだと訴えている作品とも言えるはず。途中昭の母が登場し、昭が幼少期に病に罹った時のことを指し、次はあなた達の(辛くとも子を見守る)番が来たという旨を話す。この映画は当時こそ破傷風の恐ろしさを訴えたかもしれないが、むしろどの病であろうと、心を病むほど大切な人を心配するような出来事は身の回りに溢れているのである。それがたまたま沼に棲む菌だっただけで、新型コロナでも、交通事故でも、通り魔でもどこにでもある危険性なんだと思う。私はそのことこそがとても怖ろしいと思った。