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クリード 過去の逆襲評論(13)
エンドロール後にアニメがあり。
いよいよ新世界の突入だと
胸を躍らせて鑑賞しました
マイケル•B•ジョーダンのやりたい事、表現したい世界は
とにかくセンスが良く、スタイリッシュ
家族の姿もカッコいいし
セットもカッコいい
泥臭いボクシングの世界なはずなのに
ジムも、練習もカッコいい
そのせいか、ストーリーに深みがなく
キャラに全く情が移らない
デイムをヴィランとして引き立たせるなら
もっと邪悪な部分を描くべきだし
親子の愛を際立たせたいなら
メアリーが注いだ愛をもっと詰め込むべきだった
ドラゴがスパーリングパートナーに付き合ってくれたなら、こんな胸熱シーンはないはずなのに
もっとパートを割くべきだったし
なんだかクリードがカッコいい事だけを描いた作品だった
ロッキーファンはもう不要とばかりの作り方に
色々と不満が残る
付け加えて
無観客の「夢想モード」の表現も
かなり「???」と思わせる演出でした
もう一回、クリード3を観る人なんているんだろうか?
っていうくらいの出来でした
最後に見たアニメは何???
監督/指揮の立場なら
なにやっても良いのかな?
アマチュアだって、もう少し面白いストーリーを思いつく
意味不明な10分を返して欲しいくらいでした
アドニスはもともと賢く頭がいいし、自分の感情を十分にコントロールできる人だ。でも忘れたことにしていた後ろめたさと悲しみと後悔と怒りに初めて向かい合ったとき、パートナーのビアンカが居て本当によかった。これほど女性が意味を持つ映画がいわゆるボクシング映画で作られたことに感動した。一見、順風満帆なビアンカも、自身の苦しみと絶望に向かい合い自分と対話し、アドニスの母(アポロの妻。アドニスの実母ではないがアドニスはアポロの実子)に救われていたことを話す。
妻、娘、母、そしてボクシングにおいてミット打ちを受けるのは女性トレーナー、アドニスが育てたチャンプの側に居るのは父親でなく母親。ボクシングに憧れるのは必ずしも男の子だけではない。今の映画だ、と思った。スタローンが製作に入っていることに喜びと尊敬を覚えた。
劇伴もビアンカの曲も含めて、音楽全部良かった。映像では構図がとてもよく考えられていて示唆的で良かった。
いったいどんなに驚くべき真相が隠されているのかと期待していたら、さんざん勿体ぶったあげくに明らかにされた事実は、完全に想定の範囲内で肩透かしを食ってしまった。
アドニスが、刑務所に入ったデイムと連絡を取らなかった理由や、アドニスの母親が、デイムからの手紙を隠した理由も、よく分からない。刑務所の中でデイムと一緒に写真に写っていた人物が誰だったのかも、最後まで分からなかった。
デイムにしても、単にボクシングのチャンピオンになりたかったのか、それともアドニスに復讐したかったのかがよく分からない。敵であることは間違いないし、ジョナサン・メジャースも好演していると思うのだが、いい奴なのか、悪い奴なのかがはっきりしないため、同情することも、憎々しく思うこともできないのである。
ただ、チャンピオンになる際には、あれだけ汚い手を使っていたのに、アドニスとの試合ではクリーンに戦っていたところを見ると、単にアドニスと戦って、過去に決着を着けたかっただけなのかもしれない。試合後に両者が和解する姿を見ると、なおさらそう思えるのである。
いずれにしても、登場人物たちが何を考え、何をしようとしているのかが理解できないため、最後までモヤモヤとした気分が残ってしまう。
娘の暴力癖、母親の死去、妻の仕事での葛藤などのエピソードも、どれも中途半端で描き込みが浅く、詰め込み過ぎの感が否めない。
トレーニングやタイトル・マッチのシーンも、スタイリッシュな映像と音楽て格好いいのだが、その分あっさりと薄味で、どことなく物足りなさが残る。
シルベスター・スタローンが出演していないこともあって、「ロッキー」の泥臭さを懐かしく感じてしまった。
ストーリー的に、ロッキーが全く登場しないのは、返って不自然のように思えるが?
制作にはスタローンも名を連ねている形なのに、一時期ドルフ・ラングレン絡みに制作サイド(権利所有者)との確執も伝えられてたから、その辺りの事情というか関係してるのか?
取り敢えず、過去のロッキーシリーズを全部バラバラにして、良いとこ採りに繋ぎ直したような話っぽい。
本気出して拳で殴り合って真剣に向き合って初めて本当に分かり(許し)合えるみたいな展開だと、「あしたのジョー」が元祖的に思えてくるのは昭和世代ゆえか?
しかし、余りにもスケールの大き過ぎな(義)兄弟喧嘩かな…..(笑)