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アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド評論(5)
でも、写真から思い出話から自分の過去を共有してくれて、さらにはもっともっと長くて未知のことが沢山の人類の歴史さえも共有することができたら、アンドロイドと一緒の未来を築くことはできるかも知れない、少なくとも考えるに値することかも知れない。エッジの効いた都会とすぐ近くに森があって鹿がいて裸足で駆け回れる野原があるベルリンの二つの風景を行き来しながらアルマがトムと一緒にトムを媒介にして、自分を振り返って見つめて笑って怒って涙を流せて良かった。
最初のダンスホールの場面、朝食、バスルーム、完璧に整理整頓されたリビングにはとにかく笑えた。望みではあってもそれが本当に嬉しいのか本当の望みなのかわからない。逆に完璧な「3分・半熟卵」を用意しても相手が風邪ひかないようにブランケツトをかけてあげても何とも思わず感謝もしない人間だって沢山いる。自分が思いたいように相手を見て理解しているだけなのかも知れない。自分の本当だって適当に誤魔化しているのに相手の本当なんてわかるわけがない。でもこの映画は少なくとも私を絶望的にはしなかった。相対的にしてくれただけ。そしてそれはとても大事なことだと思う。
おまけ
ダン・スティーブンスの演技素晴らしかった!話し方、視線、眼差し、歩き方、完璧!人間くささゼロ、それなのに悲しみも美しさも感じさせてくれた。あと音楽がとても良かった!
映画 #アイム・ユア・マン
#恋人はアンドロイド (2021年)ドイツ映画鑑賞
自分の理想の恋人として完璧にプログラムされたAIアンドロイドがいたら、自分なら愛するかどうか・・・悩みますね
そんなことを考えさせられる映画です
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
映画のテーマは、相反する孤独と愛... あなたの愛を試される
アルマが、映画の冒頭でトムを何らかの形でいぶかしく思うように観ているこっち側ではトムを演じたイギリス人俳優、ダン・スティーブンスが話すドイツ語を疑いの目で見ていることが後に彼女のように恋愛に対して素直になれなくて愚かなことだと知ってしまうことが反って馬鹿げた蒙昧な自分が映画を観ていて彼女の行いに対して腹立たしくは思わずにそのことが結果的に彼の俳優としての能力の高さと素晴らしさを感じることが出来て良かったのかもしれない... 意味不明ですみません。でもこの映画の質感です。
ドイツ人とりわけドイツ女性と接したことがあれば本国ドイツでは女性は夕食を作らないのが当たり前だと聞いたことがある。その例外を料理研究家のコウケンテツさんのドイツ紀行もの番組で登場した奥さんと旦那さんが彼を迎えるためにごちそうを用意していたのを振り返るけど... ドイツ女性はドイツもコイツも気が強いのはこの映画の主人公を見れば多少はその自己顕示的素養を見て取れるかもしれない。ただ、ただ、人の言うことは聞かずに考えも妥協という言葉も知りはしない。
Love means never having to say you're sorry
妥協する愛と妥協しない恋
恋愛対象になるのか。
おそらく、学習していくうちに人の心の機微を学んでいき、それらしい行動や反応を外的に示すことができるようになるだろう。この物語のトムのように。
生身の人間からすると、愛おしい存在になるのだが、
全面的に受け入れて浸れれば楽園だろう。
しかし、少しでも懐疑的になったり、自分自身の欲望を叶えてくれる事に違和感を覚えたら、やはり単なる欲望現実化マシーンでしかない。
つまり、どんなにテクノロジーが進歩しても、人間の心はアルゴリズムの限界の外を求める。想定外の驚きやトキメキを。
この主人公のように思慮深い人と、あまり深く考えない人との違いも大きい。
SFラブストーリーの形をしているが、中身は哲学的。
将棋でAIに勝つのは容易である。コンセントをプラグから抜けば良いのだ。そもそも、AIはガテン系の仕事が出来ない。
人間が考える事をAIが代わりにやると言う訳だから、人間が退化するのば当然である。
もう一つ踏み込んで申せば、リモートワークなんて、推奨するのでは無く、やめれば良いと考える。ここでこそAIが真価を発揮する。つまり、モチベーションをAIが作って、後は独断で一人の人間が決めれば良いのだ。
AIの握った寿司は食べたくない。