破線のマリス
プロット
日本
03月11日 2000 台灣上映
爆破3秒前
プロット
日本
10月21日 1967 台灣上映
大幹部 無頼
プロット
日本
04月28日 1968 台灣上映
地球爆破作戦
プロット
アメリカ
02月16日 1971 台灣上映
ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画
プロット
アメリカ
01月01日 1900 台灣上映
大幹部 殴り込み
プロット
日本
08月23日 1969 台灣上映
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新幹線大爆破評論(20)
高倉健をはじめ、懐かしい超豪華俳優陣で楽しめるパニックムービー。
スピードの元ネタと言われているけど、そのはるか前この設定でよく
作られたなぁと思う。当時の日本では見向きもされなかったらしいが
そうなの?というくらい面白かった。犯人側運転側追跡側それぞれの
描写が心情豊かに長々と描かれていくあたりが昭和らしくて懐かしい。
インテリ左翼を演じさせると、山本圭はむちゃくちゃハマる。千葉真一よりも山本圭に惚れた。
DVDで鑑賞。
新幹線ひかり109号に爆弾が仕掛けられた! 爆弾はスピードが時速80kmを下回ると爆発する仕掛けになっており…。
キアヌ・リーブス主演のアクション映画「スピード」の元ネタになったとも言われている和製パニック映画の大傑作!
不穏な雰囲気漂う夕張のシーンから始まり、犯人グループの紹介と新幹線運行の仕組みの解説、新幹線に乗り合わせた乗客たちの様子を短時間の内に畳み掛けて見せた後、鉄道公安部長に繋がれた犯人からの電話、そして「ひかり109号に爆弾を仕掛けた!?」と云うセリフからのタイトルドーン!!! ―ひたすらイカす導入に引き込まれました。
高倉健、千葉真一、宇津井健など、オールスター・キャストが豪華共演。それだけでも観る価値のある映画だなと思いました。これを超大作と言わずしてなんと言う!
上映時間が2時間32分と云う大ボリュームですが、ご安心あれ! 最後の瞬間まで全くダレることなく、テンションを持続させているのが素晴らしい限りでした。
社会への怒りから、国家へ挑戦する決意を固めた犯人たち。華麗な犯行計画に翻弄されながらも、犯人に肉薄する警察。乗客乗員の命を守るため、打開策を模索し続ける国鉄。未曾有のテロ事件のために、パニックに陥る乗客たち。
―それぞれの視点が交互に配置され、どの描写もおざなりになっておらず、パワフルかつリアリティーに溢れていました。常に息詰まるようなスリルを維持しながら、怒涛の勢いで突き進んでいくストーリーに釘付けになりました。
ハリウッド経由のパニック映画ブームに便乗して製作されたとは云え、後にハリウッドでプロットが模倣されているし、本作自体日本国内よりも海外での評価が高いのは、クォリティーが世界水準であることの証左ですよねぇ…。
犯人グループの犯行に至るまでの背景がきちんと描かれていて、単なるエンターテインメント大作に留まっていないのが本作の大きな特徴。そこから浮かび上がって来たのは、戦後日本が突き進んで来た高度経済成長の光と影でした…。
犯人たちの抱える想いと、人生を賭けた決死の挑戦が胸に迫って来ました。クライマックスも、やるせなさと悲しさが同居していて、決して後味の良いものではありませんでした…。では、彼らはいったいどうすれば良かったのか?
――
佐藤純彌監督が死去したと云うニュースを受け、3年程前に鑑賞した本作を思い出しレビューすることにしました。
代表作は日本映画が誇る大作ばかり。中にはとんでもない作品もありましたが、そのどれもが有名なものばかり。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
※リライト:2020/05/09
※鑑賞記録
2020/05/10:Hulu
2021/01/24:Blu-ray
運転手、乗客、国鉄、政府に警察らの思惑が交錯する人間ドラマも非常に見応えがある。なにより犯人側のドラマがきちんと描かれているのが良い。この爆弾テロは弱者である犯人側の異議申し立てであり、戦後日本経済の成長に取り残された人々の怒りなわけだ。テロとは本来、弱者によって引き起こされるものだ。テロを卑劣だと断じるだけでは、テロを根絶できない。弱者救済こそが本当の「テロとの戦い」なのだとこの映画は教えてくれる。
これはたまげた。スピードやアンストッパブルよりもずっと前に日本にこんなに面白いサスペンスがあったなんて。でこれは日本のカラー実写映画の中で1番面白いんじゃないだろうか。そしてまたこの映画の原案が本当は黒澤明の脚本チームだということに唸らされる。黒澤明凄すぎる。