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モリコーネ 映画が恋した音楽家評論(20)
何十年の時空を超えても鮮やかな色彩を放つ感動を下支えするサントラの力。
たくさんのインタビューに少な過ぎるとも感じる当時の映像や楽曲たち…。 それでも3時間近い長尺が爽やかに過ぎる。 贅沢な時間だった。
モリコーネについては荒野の用心棒しか知らなかったけれど、映画音楽の深みと旨みを堪能することができた。特にオーケストラの演奏は圧巻だった!正直、普段映画を観るときに、主題歌以外の音楽を意識したことはあまりなかったが、実は穏やかな気持ちにさせたり、緊迫させられたりと感情の方向を左右させる映画音楽の重要性に気付かされる映画だった。この分野のトップがモリコーネだということも知ることができて本当によかった。あの年齢で音楽を口ずさむ姿は味があってかっこよかったなぁ。
全編通してモリコーネ氏の作品が使われていて素晴らしい音楽を堪能できるのですが、何作分も延々と続くと、逆にそれが心地よい眠りを誘いまして、何回か眠りかけては慌てて目を覚ますという始末
また、伝記映画とは違って、まだ在命中だった人物のドキュメンタリーだけに、出演する人たちが様々に表現を駆使してとにかく褒めまくり、輝かしい業績を並べ立てるので、「人生、そんなに良いことばかりじゃあるまいに……」などと食傷気味にもなります
そんなこんなの調子で約2時間半ですが、実際以上に長く感じて、最後の頃には「まだ終わらないのか……」と焦れてさえきます
例えるなら学校のつまらない授業ほど終了間際が一番時間がたつのが長くて辛いのと似たような感覚とでも言いましょうか……
ま、音楽の才能に恵まれた関係者の方たちや、それを志しているような方たちなどなら、あるいは楽しめる要素もあるかもしれませんが、自分と同じようなただの一般的映画ファンの方のためにも、「つまらんものはつまらんのよ❗」と意見をあげておくことにします
さて、私はモリコーネの映画音楽の創作の秘密を知りたかったが、残念ながら期待外れだった。
あるのは、タイトル通りのモリコーネへの賛辞ばかりで飽きてくる。元々、この監督の作品は長い。「ニューシネマ パラダイス」も完全版をみたが、映画公開された版の方が良かった。
モリコーネもアカデミー賞を貰ったから恵まれた作曲家だ。ハーバード・ノーマンを知っている人は少ないだろう。コルンゴルトもそうだ。
結構、日本未公開の作品に作曲しているんだと思った。彼の現代音楽を一度聞いてみたい。あれって思ったのは、ジョン・ヒューストン監督の「天地創造」だ。結局、音楽を担当したのは黛敏郎だった。良かったのか悪かったのか、よく分からない。
映画史に残る映画音楽を変えた偉人、マエストロであることはよくわかった。クリントイーストウッドの出世作の「荒野の用心棒」の、口笛を用いた音楽は確かに印象的で西部劇というとあの音楽が使われるくらいの代表作。アンタッチャブルもかの有名なシーンで使われた曲についても紹介あり。
ただ、私の生まれる前の作品が多く、殆ど知らない作品の話しで3時間という時間が正直かなり苦痛で、映画館で初めて少し寝てしまった、、大好きなニューシネマパラダイスの楽曲の話も、マエストロの500以上にもなる映画作品の一つなので仕方ないが、作品を作っていて一番楽しかったとのコメントはあったが、他の作品と同じ尺で短い紹介で終わってしまい、ちょっと物足りなかった。残念。