やさしい嘘
プロット
フランス・ベルギー・グルジア合作
10月30日 2004 台灣上映
やさしい人
プロット
フランス
10月25日 2014 台灣上映
やさしい旋律
プロット
日本
12月20日 2008 台灣上映
やさしい男 インターナショナル・バージョン
プロット
日本
10月23日 2020 台灣上映
83歳のやさしいスパイ
プロット
チリ・アメリカ・ドイツ・オランダ・スペイン合作
07月09日 2021 台灣上映
やさしいにっぽん人
プロット
日本
03月05日 1971 台灣上映
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やさしい女評論(10)
1986年 11月25日 宇都宮松竹ミヤマス座
この華やかで先進的な消費社会の光景がスクリーンから消えると、その墓場ともいえる質屋が映画の舞台として現れる。そして、始まるのは世知辛い銀行員くずれの質屋とその若く美しい妻の味気ない結婚生活なのだ。
川本三郎がその著書で、成瀬巳喜男の作品に金の話が良く出てくることを指摘しているが、この日観たもう一本のロベール・ブレッソンの作品はその題名も「L'argent(カネ)」であり、両作品ともカネに翻弄される人間を描いたものだった。
ブレッソンの映画が、川本による成瀬論と同じく、カネにまつわる話で特徴づけられるのかどうかは知らない。しかし、この日の新文芸坐の二本立ては両方とも切ないカネの話であった。
この夫婦は両者ともにカネに苦労した経験を持ち、カネの使いみちにこそ自由を見出している。不慣れな質草の査定を自分でやろうとするのは、妻(ドミニク・サンダ)のそうした欲求の表れに他ならない。
老婆の持ち込んだ二束三文の品と引き換えに、何枚もの紙幣を渡してはベテラン質屋である夫の不興をかってしまう。価値を自分が決める優越感と自由を謳歌することは、この夫により許されてはいないのである。
そして、仮に質草の値決めをする自由が与えられたとしても、居室の内装を自由にさせてもらえない不満を埋めるにはそれだけでは不十分であり、質草の不相応な評価を自分への好意と受け止める男性との恋は、気づまりな結婚生活を束の間忘れさせるに十分魅力的であっただろう。
このように映画は、一人の若妻が結婚生活に絶望する過程を綿密に積み上げて描いていく。最後にこの夫婦がどうなるのかは大した問題にはならない。描きたいのはこのプロセスなのだろう。なにか約束された結末に向かって進んで行く映画ではない。過程に過程を積み重ねていくというタイプの作品である。
当初予定していたBlu-rayでの上映から、35ミリフィルムでの上映に変更した新文芸坐に感謝する。
やさしい女って?
時系列が混ぜこぜになって出てきて「え、どうなるの?」と思って観てられんだよ。それでみんな無表情で喋るから、何考えてんのか想像しながら観るしかないの。
ラストがかっこ良かった。うわーって思った。