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Beauty of Tradition ミャンマー民族音楽への旅評論(2)
個人的にはミャンマーの音楽についてもっと深く切り込んでほしかったと思うものの、監督にはあまりそのつもりはなかったようだ。
「旅好きの自分が音楽的に編集した映画」だと言っていたけれど、映像だけ見ていても、そんなことはほとんど伝わってこなかったというのが率直な感想。
あくまで紀行的要素が強いと感じるだけに、スタジオ中心に展開されるその語り口に違和感を覚えてしまう。
紀行的視点で捉え、それを音楽的に再構成しようという理想は悪くないと思うし、ぜひとも実現してほしかったところではあるけれども、如何せん非常に難しいことなのではと思ってしまう。
ここまであまり肯定的な意見を述べてきてないけれども、スタジオで展開されるミャンマーの音楽やら楽器などに非常に関心を持てたし、ミャンマーの正月や風俗なんかもなかなか興味深く見ることができた。
ただ、まぁあくまでこれは個人的な願望でしかないのだけれども、もっともっとミャンマーの音楽を中心にした切り口であってほしかった…川端潤監督の音楽を挿入するのでなく、(それはそれでいい音楽ではあったものの)、せっかく題材にしているのだからスタジオ録音した音楽を積極的に挿入すればいいのにと思ってしまった。
この映像でお金取っちゃダメ。
延々ホームビデオを見させられてるかのようだった。
初めからドキュメンタリー映画として公開するつもりなら、もっとカメラとか編集とか勉強してからにするべき。
もしくは専門家を雇うべき。
美しくもなんともない映像に、雰囲気のある音楽かぶせてそれっぽく見せられても…という感じ。
この映画を30分くらいに編集しなおして、ミャンマー民族音楽CDのおまけの特典DVDとかにするなら許せるレベル。
ミャンマーの音楽は素晴らしかったので星は2つ。