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クロッシング・ウォー 決断の瞬間(とき)評論(4)
戦場を舞台にしていますが、ミリタリーアクションではなく、非常にシリアスなヒューマンドラマです。
ドイツ軍小隊の隊長、現地の通訳、部落の有力者。生い立ちも、文化も、立場も違う者同士が、ぶつかり合いながらも理解を深めていく様を描いています。
全体的に「淡々と」描かれていますが、戦場らしい緊迫感のあるシーンもあり映画の魅力を高めてくれています。
ただ、主人公のバックボーンは、もう少ししっかりと描いた方が良かったと思います。少し中途半端に感じ、せっかくのドラマに奥行きを感じにくくなりました。
また、ラストは少々頑張り過ぎたように思います。ハッピーエンドである必要はありませんが、無理にバッドエンドである必要もないと思うのですが・・・
何れにせよ良く出来た作品だと思いますが、極めて地味なので、鑑賞者によっては評価が分かれそうな作品ですね。
見終わった直後は、フィクションでわざわざこんな作品をつくった人の神経を疑い腹もたてた。
でも戦争のリアルって結局こういう事なのかも。
「意味のない事をしてるんじゃないかと思う」っていう主人公のセリフ。それこそがこの作品の伝えたい事で、そこに美しいドラマや感動的な物語は必要なかったのかな。
タリクの妹の未来。
それだけがこの作品が最後に残した希望だったように思う。
賛:駐留軍と自警団との間の人間関係が少しずつ変化していく様が、克明に描かれている。命を賭けて使命を全うしようとするタリクの姿も、胸を打つ。
否:映画として盛り上がることはない展開なので、興味がないと退屈かも。終わり方も賛否両論必至。
なかなか知ることが少ないアフガニスタン駐留軍の実態を、赤裸々に描いています。彼らが現地の人間と接触することで起きる微妙な人間関係も、実に見事に映し出されています。ただ、その分ストーリーも淡々と進むので、〝映画”として観るには抵抗があるかもしれません。
悪戯に希望を見せることのない、社会派の作品です。国際紛争に関心のある方は、必見の映画です。
最近ヨーロッパのアフガン映画は戦闘シーンこそ派手でないものの良くできた味わい深いものが多く、急遽見に行きました。
オープニングと言うことで本当にどうしようもないトークショウがあっていらいらしていたものの、始まったらと期待していたのですが。
正直この主人公のやることなすことすべて理解できないばかりで、全く感情移入できませんでした。
これではアフガンで死んだ35名のドイツ兵は浮かばれない、そんな映画です。
やっぱりFuryにすれば良かった。