サムジンカンパニー1995

124本目。
サムスンかと思ったら、違うんだね。
実際に起きた事からと言うけど、入り方がコメディだから、軽く見えてしまう。
社会派たから、そんな作りにしなくてもは思うけど、最後スッキリするからプラマイゼロかな。

笑えるコメディかと思ったらかなり違う
まあこれはこれで不正とを暴かんとするOLたちの奮闘ぶりは応援したくなる。

Bear hugってプロレスの技の名前と思ってたら正式にはそういう意味だったのね。

サムジンってよくもまあ実在する韓国のあの大企業と似た名前つけたもんだ。

見て良かった→3
映像・音楽 →3
テンポ →4
ストーリー →3
心に残る →3

ごく普通のOLたちが会社の不正に立ち向かう様をコミカルに描く本作。韓国版ショムニなどと揶揄するレビューも見受けられるが、かの作品とはレベルが違う。当時の韓国の社会情勢、女性の社会的地位の向上、禿鷹ファンドによる企業買収、等々当時の社会問題を組み入れつつエンタメとして見事に作品を作り上げる点、相変わらずというべきか。だが、だからこそ言いたい。本作には決定的なものが欠如している点を。
財閥系一流企業に勤める三人娘。ジャヨンはとにかく気が利く性格で資料整理に長けていて重宝されており、また男性社員それぞれの好みを熟知した朝のコーヒー入れにも余念がない。しかし、彼女は今の処遇には満足していない。かつて秘書室所属のヨナも秀でた能力を生かせず事務員として燻っている。計算得意のボラムはせっかくの能力を経理ごまかしのために利用されている。それぞれ不満をかかえながらのOL 生活。いずれ花開くであろう人生を夢見て地道に生きてきた三人がある日会社ぐるみの不正に直面する。

会社は工場からの有害物質を経費削減のためにそのまま垂れ流し、周辺住民の健康被害を引き起こす。そんな現状を目の当たりにした三人娘は会社の不正を暴くために動き出す。

主人公たちは先にも述べた通り普通のOL、つまり観ている観客と同じ立場の平凡な人間ということだ。そこにこそ本作の最大の意味がある。本作の主人公はスーパーマンでもなく、異常に正義感のみが肥大化した特異な人間ではない。
鑑賞者の分身とも言える普通のOLである主人公たちが我々の気持ちを代弁するかのように企業の不正を暴いてゆくところにカタルシスを得られるはずだった。主人公たちとの一体感。とすれば、彼女たちが大企業の不正を暴こうという動機付けを描くことが重要となる。平凡なOLには明らかに荷が重すぎることに何故挑んだのか、そこにこそ納得できて観客も彼らに感情移入することができる。しかしその点が本作ではスルーされていて、共に応援したい主人公たちの行動に乗りきれず置いてきぼりを喰らうのである。
後に述べられるジャヨンの動機となる台詞があるが、正直それでは主人公たちを観てる側が思わず応援したくなるような、感情移入をさせてくれる動機付けとしては弱すぎるであろう。

二転三転するストーリー展開は見事だし、キャラクターのすみわけも充分でけちのつけようがない。それだけに観客に感情移入させるものが足りなかったのが非常に残念。

安く見れて良かったです。ww
「サムジンカンパニー」観て来ました。
テレビドラマスペシャルぐらいの感覚でみるべき内容とクオリティーですかね。
すごいところは…何となく本当に1995年頃に撮影したのかな的なレトロ感がありました。
ご報告まで。😁