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ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦評論(2)
父親エースもロデオの名手だったが、今では金鉱探しにオーストラリアへ行くんだと夢を追い求めているオヤジ。長男カーリーはちゃっかり不動産で儲けていてロデオは見るだけ。そんな家族のもとに独立記念日のロデオ大会のためにジュニア(マックイーン)が帰ってきた。冒頭から、暴れ牛に負けたという映像が流れ、今回は運よく雪辱を果たせるチャンスがやってくるのだ。
暴れ馬、乳しぼり、暴れ牛というジャンルがあり、馬の方はあっけなく予選も通過できず、父とともに乳の方で家族のスキンシップを高め、その夜のバーでの大乱闘を経験し、翌日の暴れ牛ロデオにチャレンジするという運びだ。バーの乱闘を止めるためにバンドのメンバーがアメリカ国家を演奏するなんてのも印象に残る。
ロデオでの男の戦いを楽しむというよりは、家族の絆を描いたり、失われていくフロンティアスピリットを祭りという形で再現する作品だ。序盤では売ってしまった牧場がブルドーザーで整地されている様子も描かれ、西部が近代化されていく郷愁をもテーマとしているのかもしれない。ちなみになぜジュニアとかJRとかと呼ばれるのかは謎のままだ・・・
内容はこれぞペキンパー監督というような内容。スローモーションなどを使った映像スタイルもそうだが、時代に取り残されつつあるものの姿がこの作品にも描かれている。
とても味わい深い感動がある作品。マックイーンの演技も味わい深くて素晴らしかった。アリゾナの景色も印象的。