男の敵
プロット
アメリカ
01月01日 1900 台灣上映
兎の眼
プロット
日本
03月26日 1979 台灣上映
眼の壁
プロット
日本
10月15日 1958 台灣上映
無敵のハンディキャップ
プロット
日本
12月04日 1993 台灣上映
砂丘の敵
プロット
アメリカ
03月29日 1952 台灣上映
民衆の敵(1946)
プロット
日本
04月25日 1946 台灣上映
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眼下の敵評論(12)
戦闘の駆け引きと、仲間や敵との絡みが見どころ。
爆雷シーンは圧巻。
全部の描写で同じレベルのクオリティだったら最高だったけど…。
古い映画なので仕方ないか。
映画界にある「潜水艦ものに外れ無し」の格言の始まり的な作品。
一部の模型の船の撮影は良くはないが、古い映画なのでアメリカ海軍協力による撮影当時まだ残存していた本物の駆逐艦と本物の爆雷攻撃の映像はなかなかの迫力を出している。両軍を2人の艦長を通して描いて、艦長同士の頭脳戦にしているのも作品を面白くしている。
1958年は本作のあとにも「深く静かに潜航せよ」が公開され Uボート映画の当たり年であった。
原作者のD.Aレイナーは当時実際の英国駆逐艦々長だったが小説の冒頭でフィクションと断っている。第一に一対一で戦ったことはなく戦えばUボートの方が圧倒的に有利、艦隊、航空機やヘッジホッグ(対潜迫撃砲)装備艦であればUボートは史実のように壊滅している。艦長同士の頭脳戦、死闘を主題にすべくUボート側にハンデとして機密情報を受け渡す接触海域まで進路を曲げられない、爆雷攻撃で魚雷攻撃に支障などを課している。映画での脚色も加わり戦争をゲーム化、ノーサイドのような美談に変えている。追撃シーンは両艦の回頭性能、速度差を活かしており当時の戦術を知る著者ならではのリアリティが盛り込まれている、追撃の冒頭で後部魚雷を使わせてしまおうとするのは再装填には浮上しなければならない弱点をついている。終盤も原作では4発の掃射魚雷は2発が迷走、2本も当たらず、浮上砲撃で大破させられるのだが、駆逐艦がUボートに砲撃で負けるのではチープすぎるので変えたのだろう。美談風も原作では艦長同士はどちらが捕虜かで救命ボートの上で乱闘になっているが後味が悪すぎるのでうまく変えている、Uボートが砲撃前に退船猶予の発光信号を送るのも脚色だ。名作に水を注すのは気が引けるのだが良くできているだけに若い人には映画と史実の混同をして欲しくないとの老婆心、ご容赦いただきたい。
ソロモン海戦で米巡洋艦「ジュノー」が日本のUボートに沈められたとき僚艦「へレナ」は100名余の味方を救助もせず逃走している、鮫の襲撃もあり悲惨を極めたらしい。
7つでも8個でもまだ足らない
これは星10 個の作品だ!
余りににも有名
ローマの休日のように、いろいろなジャンルの映画にはそれぞれこれを観てないとお話に成らないでしょ!という映画があります
何で観てないの?おかしいでしょ?!
そう言われる映画です
潜水艦ものなら本作です
いや戦争映画のベスト5にはいる超傑作なのは間違いないと思います
素晴らしい脚本と演出です
全く無駄がなく、するするとと物語が進み、気がつけばもうクライマックスです
安全深度の限界を超えて深く潜行するシーン
深度計の針がレッドゾーンに入って艦体がガタビシ言っています
Uボートのベテラン艦長はそれを命じながら、不安そうに深度計を見つめます
その見つめる深度計のすぐそばから、いきなり激しく漏水が噴き出す演出は、一切無駄がない惚れ惚れする見事な演出です
序盤の駆逐艦の士官室のトランプのシーンも、ただのこの艦の状況説明や新任艦長の噂話だけのシーンではないのです
これから始まる駆逐艦とU ボートとの頭脳戦を予告するものでもあるのです
Uボートの艦長の初登場シーンも、総統がどうしたこうしたのスローガンの看板に冷たい目を向けさせた上で、使ったタオルをわざわざ総統と書いてある部分が見えないようにしてその場から離れさせるのです
それを見せてから副長との会話で、彼がどのような人物であるのかじつにスマートに簡潔に紹介してみせます
このように枚挙にいとまがありません
眼下の敵
もちろん海面下の潜水艦のことです
劇中、停止した駆逐艦のコックが垂らす釣り糸に沿ってカメラは甲板の高さから喫水線まで降りて、さらに海中に進んで、奥深く海底に潜むUボートを見せるシーンはそのものズバリです
しかし、実はダブルミーイングになっています
眼下の敵とはなにか?
それは、序盤で新任艦長が老軍医に話すことです
悲惨と破壊に終わりはない
頭を切り落としても、またはえる蛇だ
殺す事はできない
敵は我々自身の中にあるのだ
本当の「眼下の敵」とは、戦争の現実に押し流されてヒューマニティを見失ってしまう、そのことです
これがクライマックスでの彼の行動につながっていきます
このテーマが本作を貫くバックボーンとして確立されているからこそ本作を名作たらしめているのだと思います
昔、横須賀でタクシーに乗った時、運転手さんからこんな話を聞きました
日本の潜水艦乗りは乗せたらすぐわかる
だってディーゼルの臭いが体に染み付いているからと
アメリカさんはわからないね
だって原潜だからさ
本作のUボートの艦内は、そのディーゼルの臭気や、嫌になる暑さと湿度の高さを感じるリアリティがあります
1957年の作品、米国と西ドイツの合作
だからこそのリアリティなのでしょう
日本にも潜水艦映画はあります
1955年に「人間魚雷回天」が元海軍出身の松林監督が撮影しているものです
それだけに日本の潜水艦映画では稀にみるリアリティがあります
しかしその題材はまさにこの眼下の敵に自ら負けてしまった特攻兵器の事です
両極端のようでこの二つの作品は、どちらもこの眼下の敵に対して、一方は勝ち、一方は敗れた戦いを描いている同じ物語だったのです
戦争の余りの悲惨が改めて胸迫ります
監督のディック・パウエルは、若い頃は二枚俳優でミュージカルとかに出て、50代で監督になるまで俳優をしていた人
第7回アカデミー賞事件ではベティ・デイヴィスの為に抗議の先頭にも立った人で人望も有ったのでしょう
本作製作時は53歳
予告編に監督本人が登場するのは、そういう事で本人がでたがっていたのか、スタッフが面白がって出ろ出ろとうるさかったのかどちらかだったのでしょう
監督の才能がある人だったと思います
本作を入れて撮ったのは僅か5 作だけでした
58歳の早すぎる死でした
もったいないことです
潜水艦映画の傑作と聞いて、古い映画だけどあえて観てみた、、、そして評判に違わず面白い!一時間半、あっとい間だった。姿の見えない海の中の敵を追う闘い。キャプテンは船員全員から信頼、尊敬されてなければ指揮を取ることが出来ず、常に迅速で冷静、正確な決断を迫られるため、孤独な存在だと思った。ドイツ、アメリカ両キャプテンもにカリスマ性もあり立派な人間だった。特にドイツのキャプテン。自分を友達かわからないと言った人間を命を懸けて救おうとした。自分だけ助かろうとは決してしなかった。そして敵を助けるアメリカのキャプテン。息絶え絶えの敵を見捨てることが出来ない。武士道にも通じるものもあると思う。助けを受ける者も堂々としててかっこ良かった。何の躊躇もなく敵の投げたロープを受け取る姿は正々堂々と戦った者同士がわかりあえる奇妙な友情があった。まあ映画だからだろうけど。海にいると、陸上とはまた違った共通の仲間意識が芽生えるのかもしれない。