「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督が、東京・下町の夜間中学校を舞台に描いた人間ドラマ。ベテラン教師・黒井が勤める下町の夜間中学校には、昼間は清掃会社で働くカズ、元不登校児のえり子、焼肉店を営む在日韓国人のオモニら、年齢も境遇も様々な生徒たちが通っている。卒業が近づいたある日、卒業記念文集のための作文を書く生徒たちの横顔を見ながら、黒井は彼らとの思い出を振り返る。やがて彼らのもとに、病気のため田舎に帰っていたクラスメイト、イノさんが亡くなったという知らせが届く。主人公の教師・黒井を西田敏行が演じ、田中邦衛、萩原聖人、裕木奈江らが個性豊かな生徒たちをそれぞれ好演。
学校(1993)評論(16)
裕木奈江の不良少女ぶりが、ラーメン屋の屋台で客が残したラーメンの汁を飲むとか、シンナーを吸うなどひどい荒みようなのだけど、最終的にどのように生活を立て直したのかよく分からない。萩原聖人の低能な感じがリアル。田中邦衛がひらがなも書けないのに、競馬新聞はしっかり読んでいて馬柱のあの難しいデータを把握できるならそんなにバカではないのではないだろうか。貧困層なのにやたらと奢りたがるところが切ない。
ラストは、引きこもりの女の子が夜間中学の教師を志していることを語って、泣ける。
公開当時はまだ教育界に未練があったころだったので、ここまで教育の素晴らしさを感じさせる映画にはもう絶賛。生徒一人の死をみなで語り合って、それを生きた授業にする。そして、人生を学ぶことによって幸福を追求する・・・
今となっては中学を卒業できない事情とか、職業についても考えさせられるが、さすがに15年も経ったら学歴社会の弊害という問題は影をひそめてしまう。韓国人、中国人という生徒という設定は時代の先取り。細かな部分で山田洋次のメッセージが聞こえてくるところもいい。
それから冨田勲さんの音楽♪
冒頭からエンディングまで…なんて優しい音色だろうと。気持ちがほぐれていくようなあったかい音色が物語と良くマッチしている。
夜間中学校の存在は知らなかった。
挫折や苦境を経験し様々な事情を抱えてここに通う人達と教師の交流。
「生きるってどういうこと?」
「幸福って何ですか?」
小さな教室でのホームルーム。みんなが真剣に考え悩み自分の中で答えを見つけようとしている様に 体の芯を温めてもらえるような感動に包まれた。
そして、、その日の夜に夢を見てしまった。小学校時代の仲の良かった女友達二人と耐久レースみたいな大会に参加して長い道のりを愉しみながらチャレンジしているような⁈ (笑)懐かしかった。映画に影響されたからなのかはわからないけれど寝起きに口元が緩むような(笑)良い夢だった ❀* それから又々付録だが、私にも忘れられない先生が2人いる。ひとりは小学校5.6年の担任。もう一人は中学3年の時の担任。2人とももう他界していないけれど、幾つかの教えは心に刻まれている、不思議なものであまり役立つことじゃないのだけれども(笑)先生の必死さが記憶の隅に残っいて、なんか忘れられないのかもしれない (*^^*)
シリーズ化してあと3作品続いたらしい。
楽しみに… ゆっくりと。
中江有里が可愛かったなぁ…