50% 想看,共 124
評論 | 分享
鍵 プロット 日本 06月25日 2022 台灣上映
ワーロック(1959) プロット アメリカ 07月01日 1959 台灣上映
鍵(1987) プロット イラン 01月01日 1900 台灣上映
鍵(1974) プロット 日本 05月04日 1974 台灣上映
鍵(1983) プロット 日本 12月24日 1983 台灣上映
鍵(1989) プロット チェコ 08月14日 1999 台灣上映
鍵(1959)評論(10)
剣持(二代目 中村 鴈治郎)の興奮も妄想も 何も伝わらない
鴈治郎も 助平親爺の風体は整えたものの、躊躇が見える…
(あんまり 女性に興味なさそうな人でもあるし)
腰が引けてる監督に 仕事振られてもね!
剣持の人間的本質と興味が、主題であるのに 踏み込まず、暗喩や鴈治郎の解釈に逃げている
まだ 若い仲代達矢が、薄っぺらな若い医師を好演している
(現在の老いた 仲代の方が、ずっと美しいことにも 驚く!)
北村谷栄は この頃からもう、老婆を演じている!
京マチ子の眉毛の角度に ビックリ!
眉毛で魔性を表現したつもりだろうか
「陰翳礼讚」のままの 日本家屋の佇まい(障子、瓦、竹林等)と 京マチ子の色っぽさは、谷崎文学と共に
外国人受けし、カンヌ国際映画祭特別賞、ゴールデングローブ賞(外国語映画)をゲットしてることにも
驚き!
おかしみもある原作だと思うが、何だかとても 陰気な物語になってしまった…
市川 昆のイマイチな、勘の悪さ みたいなものを感じる
原作は未読だがまたフェチ的世界を描く話だろうと思ったがやはりそう。市川崑らしいタッチは随所にあったが、かなり谷崎世界に寄せていた印象を受けた。夫婦や家族間の会話やムードがまるで異世界の物語のように感じるほど独特で隠微。そして全員気味が悪い。それを見事なカラー映像で撮ってる。
気になり過ぎる眉角度の京マチ子(豊満ボディのチラリズム)
底意地の悪い若き仲代達矢は始終目をギョロギョロさせて丁寧な言葉。
始終じっとりした目で見ている中村鴈治郎。
みな変だ。
やや薄味だが、モダンさと毒っ気と気味悪さで味付けした映画でした(隠し味に笑い)
亭主に従順な郁子も、それを利用して木村と一層深入りしていく。随所で宮川一夫のカメラワークが光るんだけど、ちんちん電車がよく登場する中、あの機関車が何度も連結シーンはちょいと笑えた。誰のアイデア? 監督? 撮影? まさか脚本の和田夏十さん?
父母の企みもお見通しの娘さん敏子の不細工面がまたいい。ここでは母への嫉妬が父への逆恨みとなり、母を助長させることにもなる。面白いね。それに輪を掛けて、本来は伏線にもなり得ないはずのお手伝いさんの存在、はなさんを演じるのは北林谷栄。名役者だね。実際に鍵を手渡されるのは、郁子から木村へだけど、最後に物語としての鍵を握っちゃうね。おそらく、旦那さんである剣持をお可哀相、そう思ってたんだろうね。なんだかんだ、剣持が変態的に見られやすいだろうけど、彼を取り巻く三人からすれば、いちばん純粋に見えたのかもしれないね。確かに剣持には生への執着があったが、他の三人のような悪意や殺意や憎悪は見られない。
しかし、鍵をかけなければ、鍵穴も、ましてや鍵もいらないのに。