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シュリ評論(14)
古さは感じますが、カメラワークが特に素晴らしい。
韓国のエリート情報部員と、北朝鮮の美しき女工作員の悲恋を描いた
アクション・ロマン。
韓国情報部員ユ・ジョンウォンは、アクアショップを経営する恋人
イ・ミョンヒョンとの結婚を一ヵ月後に控えて、北朝鮮の女工作員
イ・バンヒを追っていました。
そんな矢先、北朝鮮特殊部隊の爆破目標が、要人が集うサッカーの
交流試合が開催されるスタジアムだと突き止めます。
ここで、ユ・ジョンウォンにとって、衝撃的な事実が発覚。北朝鮮の
女工作員の正体が誰なのかを知ることになります。
そして、最後に悲しいクライマックスを迎えます。
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「最後の悲しいクライマックス」
ユ・ジョンウォンを見つめながら、
倒れていくある女性の姿に、
私は号泣してしまいました。
北朝鮮工作員と韓国諜報部員との
壮絶なアクションシーンが、
非常に高く評価された映画です。
でも、私はそれより映画の、
素晴らしい企画構成を
評価したいと思います。
何度観ても、感動し、涙する映画、
「シュリ」
まだ観ていない方は、
ぜひ一度ご覧ください。
私ほど、
涙することはないかもしれませんが。
これも良くできた映画だ。音楽と景色がまたよいなー。
スパイと刑事の成就する事が出来ない恋愛を軸に北と南の攻防と北のテロリストvs韓国の刑事達の壮絶な戦い チェ・ミンシクssiの存在感も見応えあり!勿論泣けるよ、かなり
そして、その悲しき現実が、ハン・ソッキュ演じる韓国の情報機関員と、小さな頃から殺人兵器として育てられたキム・ユンジン演じる北朝鮮の敏腕女性スナイパーの幻のような恋物語を通じて語られていくのです。
この当時、世界中で大ヒットしたタイタニックの動員記録を本国にて塗り替え、さらには日本でも韓国映画としては異例の大ヒットとなった映画ですが…、
韓国ではこのシュリ公開の数年前、1997年にはデフォルト(不良債権化)寸前の“通貨危機”に見舞われ、再建が非常に困難な経済状況に陥っていました。
しかし、その後、官民一体となって行われたIT事業などの成功により一気に巻き返し、2003年からは実質3~4%の経済成長を遂げています。(詳細な文献を精査しておらず一部あやふやかもしれない事をお断りしておきます。また現在もウォン高によるインフレ懸念を抱えており決して豊かな国になった訳ではないかもしれません。)
私が言いたいのは、韓国においてこの困難な経済状況打開の裏に、シュリが出現したということです。これは困難を打開していくその裏に文化復興があった。決して経済理論や政治テクニックだけではなく、民衆による文化・芸術の蜂起により国が再び、復活の狼煙をあげた!とも言えるのではないでしょうか?
“人間”が演じる、さまざまな想いが詰まったその、かんばせ(顔)…。
私は、シュリのラストシーンで、件の二人が、心の奥で未だ愛してやまない恋人に対して銃を向けあうその表情が忘れられません。
そして、たまたまチケットを頂き観戦する事ができた日韓共同開催の2002年ワールドカップ、イタリア対韓国の一戦で、スタジアムを揺るがす『アリラン』の大合唱が今でも忘れられません。