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マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション評論(20)
まあマッドマックスだから、そんかことを考えちゃいけないか。ありのまま、走り戦うこと、それがマッドマックスか。
ラストシーン、うなずいてひとり去るマックス、かっこいい~!
ムダが全くなく、セリフも少ない。
ウォーボーイもマックスも、いい味出していた。
音楽の力、いや音の力を感じる映画。ドラムが、ギターがほえまくる。
打楽器、弦楽器が響き渡り、時折はさまれる暗黒・無音のシーンと、まさに太古に戻っている感じ。
音に関しては、全く違う映画なのだがセッションと相通じるところを自分は感じた。
より原始な響きがマックスか。
よく考えれば、逃げ出して、またそこへ戻る、というだけの単純な話なのだが、単純を極めるとすごいということを示している。
2時間ずっと走り続け、戦い続けるシーンを飽きさせないという凄さを体感してほしい。
そしてこの映画に関しては、モノクロの方が集中して見られた。これも「単純」のなせるわざかもしれない。
観終わって打ち震える。もうカルト的最強さ。
シロクロになってさらにかっこよさがましたような。
なんでか今回はセロンが死にかけた時泣けました。モノクロになって想像力がましたのかな。
カラー版が心底好きな自分としては見る前は魅力が減少するのではと不安をいだいていたが、全くいらぬ心配だった。
色情報がなくなっても本作の凄さは失われる事は無く、と言うよりこれはこれで別次元の凄さが出ていたことに驚いた。
シーンによっては昔の白黒映画の名作を観ているかのよーにも感じさせられたのは、このバージョンだからこその魅力ではないかと思った。
白黒になった事で今まで気づかなかった細かい描写を新たに発見できたのも興味深い。
結果としてカラー版と白黒版を両方観てはじめて本作を観たと言えることになるのではと思うほどだ。
とにかく本当に凄い映画はカラーでも白黒でも凄いんだなと、ホンモノなんだなと思い知らされた。
カラー版を心底好きな方には是非ともこの白黒版もご覧いただきたい!