精神0
プロット
日本・アメリカ合作
05月02日 2020 台灣上映
ザ・クランプス 精神病院ライブ
プロット
アメリカ
01月12日 2008 台灣上映
拳精
プロット
香港
06月14日 1980 台灣上映
妖精ファイター
プロット
アメリカ
01月01日 1900 台灣上映
精霊の島
プロット
アイスランド
12月26日 1998 台灣上映
ククーシュカ ラップランドの妖精
プロット
ロシア
03月25日 2006 台灣上映
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精神評論(7)
精神病院の様子は滅多に見ることができないので興味津々で見たのだが、この世の不幸を濃縮したようなつらい場面の連続でつらかった。うつ病も精神病もなりたくてなる人はいないのだが、なるべくならないように願いたい。
中でも子供を虐待死させてしまった女性の話がつらかった。その後、また子供を授かったそうで安心した。
病院が和風の民家だったことにも驚いた。先生が朴訥としていて、話を聞いているような聞いていないような、それでいて親身であるという絶妙な距離感で、そうじゃないと務まらないのかなと思った。
想田監督は精神障害者と健常者との間にある、“カーテン”を取り外したいと願うのです。
モザイクは相手のプライバシーを守ると言いながら、実は撮る人間の立場を守っていると言います。
クレームや訴訟を免れることで、撮る方が楽になるというのです。
しかし想田監督は、それらのものも悉く引き受け、撮影が終わったあとも患者さんたちと一生の付き合いをしていくと言っています。
そこまで覚悟を決めた監督の姿勢には、全く感服するばかりです。
舞台は、古ぼけた大きな民家を診療所にした精神科。
白衣やユニフォームを着た人はおらず、誰が何なのか分かりません。
待合室は隣の棟で、幾つかの畳の部屋に患者さんたちが好き勝手にしています。
ただの家にお客さんたちがたむろしているようにしか見えません。
それらを見ていると、障害者と健常者の区別はつきません。
患者さんの一人が語っていたように、健常者にも完璧な人間などいない、誰しも欠陥を持っている、そこから自らも偏見を取り除いていったといいます。
患者さんたちは、やはりそれぞれ壮絶な体験をしてきています。
様々な困難を抱えた中でも、本を読み思索を深め、趣深い心に沁みる言葉を語る患者さんもいます。
詩人であり、賢者であり、ユーモアもたっぷりです。
こういう人たちがいるのも、診療所の“赤ひげ”山本医師の存在があるからでしょう。
無骨なじいさんですが、患者さんの話に耳を傾け、親身な言葉を投げかけます。
それによって患者さんたちは落ち着き、人を信頼することができるのです。
患者さんたちが映画撮影を承諾したのも、山本医師に支えられているからでしょう。
精神障害者と健常者の間のカーテンは容易にはなくならないとはいえ、こうした一歩が積み重ねられていくことが大切でしょう。
その試みこそが評価されるべきだと思います。
カーテンを開けたいという想田監督の想いは、我々に何かを投げかけてくれるのではないでしょうか。