「PTU」「ブレイキング・ニュース」のジョニー・トー監督が、香港最大の暴力団の会長選挙を背景に、トップを狙う男たちの仁義なき戦いを描いた犯罪群像劇。2年に一度行われる香港最大のマフィア「和連勝会」の会長選挙戦は、絆を重んじ、対話で解決することを信条とする冷静沈着なロクと、金儲けの才があり組の稼ぎ頭だが、時には手荒い手段もいとわないディーという2人の候補者をめぐり、内部でも意見が分かれていた。選挙戦は裏側でさまざまな思惑が交差し、やがて暴力が吹き荒れる熾烈なものへと発展していく。ロク役は「PTU」のサイモン・ヤム、ディー役は「愛人
ラマン」のレオン・カーフェイがそれぞれ演じた。その他の出演にルイス・クー、ニック・チョン、ライ・シューら。2005年・第58回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。香港のアカデミー賞ともいわれる第25回香港電影金像奨で作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞を受賞。2007年の日本初公開時の邦題は「エレクション」。
エレクション 黒社会評論(3)
警察の活躍は前半のみで、後半はなんだかありきたり。人間関係も把握しにくいので、どちら側がやられたかとかさっぱりわからない。まぁ、拳銃を使わずに殴り殺すシーンばかりだったのも特徴的かもしれない。
終盤あっけなく和解?して釣りを楽しむ二人。穏やかな方が岩を振り落として殺すってところが不気味だけど、それだけの映画。こんなのカンヌに持ってくなよ
これは最後まで画面から緊張感が漲って来る程で、黒社会を過去の歴史にまで遡ってその成り立ち・儀式を描いてみせる秀作ですね。
登場人物は大変に多いのに、“組織=家族”としての絆の深さをきっちりと見せる反面に、陰惨な暴力的シーンと静かな場面に隠された“恐ろしいまでの怨念”は最後まで目が離せなかった。
こうなると俄然part2が楽しみになって来ました。
(2007年1月24日テアトル新宿)