不安は魂を食いつくす劇情

ニュー・ジャーマン・シネマを牽引したライナー・ベルナー・ファスビンダー監督が、1955年製作のダグラス・サーク監督作「天はすべて許し給う」の物語を下敷きに、愛に起因する苦悩や残酷さを鮮やかに描いた傑作ドラマ。ドイツ、ミュンヘン。夫に先立たれ掃除婦として働く初老の女性エミは、ある雨の夜、近所の酒場で移民労働者の青年アリと出会う。2人は恋に落ちすぐに結婚を決めるが、エミの子どもたちや仕事仲間からは冷たい視線を向けられる。それでも愛を育んでいくエミとアリだったが……。1974年・第27回カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞し、ファスビンダー監督の名を世界に知らしめた。日本では2023年7月に劇場初公開。

不安は魂を食いつくす演員

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不安は魂を食いつくす評論(11)

Gsmpsnoihkx
Gsmpsnoihkx
魂を食いつくす
人間は他人を食いつくす

ファシズム的熱狂というのは、トップから急に降りてくるのではなく、庶民的で素朴な感覚(不安)から草の根的に発生するというのがよく分かるな。
一人ひとりはただ孤独で不安な人間で、寝付けて根付けるねぐらがほしいだけ。

あと、稲妻に撃ち抜かれるような非日常のインパクトと、毎日そんなことやってらんねーっていう日常とのコントラストもあんだよね。人生って無理ゲーすぎるわー。
Tconcuaimg
Tconcuaimg
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70年代前半、西ドイツの都会ある雨の夜。
初老の掃除婦エミ(ブリギッテ・ミラ)が雨宿りのために職場近くの移民労働者が集う酒場にやって来る。
明らかに場違いな様子。
だが、カウンターで屯していたひとりのモロッコからの移民労働者・アリ(エル・ヘディ・ベン・サレム)からダンスの誘いを受ける。
アリは仲間から暗に圧をかけられたような恰好なのだが、ダンスの最中に、移民労働者に対す卑賤視がなく、心を開いてくれているように感じた。
彼女が頼んだ1本のコーラの代金を払い、雨の中、彼女を送っていくと申し出、寄る辺なきもの同士の一夜は、意外にも男女の関係へと発展、その後、エミの部屋の家主から同居人を置くことは認めずという達しの際、アリと結婚すると言ってしまう・・・

といったところからはじまる内容で、いまから50年ほど前のハナシだが、SDGs、グローバル化の昨今における移民問題と裏返しのナショナリズム、そんな中での個人の幸せに焦点を当てた本作、先見の明があるというか、世は変わらずというか。

「幸福が楽しいとは限らない」と冒頭の字幕で出る。
エミとアリ、どちらも寄る辺ない者。
互いにその孤独感を共有し、排他的な世間に対抗することで幸せを保っていた。

が、その寄り添う感じは少しずつ壊れる。
責められるのは、過去の価値観を有している世代に属してる(と世間から思われている)エミの方。
あんな移民・・・ 汚らしい・・・ よっぽどの好色なのね・・・と陰口をたたかれ、職場からも近隣(個人営業の食料品店に代表されているが)からも拒絶され、孤独感が募っていく。

こういうあたりをファスビンダー監督は、最小限の描写で綴っていきます。
テレビ的というでもなし、演劇的というでもなし。
やはり、映画的な簡潔演出なのだろう。

もしふたりきりで過ごせる世があるなら・・・とエミは考え、アリとふたりで小旅行に出ているうちに、世情は一変してしまう。
これまでエミへの風当たりを強くしていた人々が、環境の変化で困窮することで、手の平を返したように、エミとアリに優しくなる(それは表面的かもしれないのだが)。

そんな周囲の優しさが毒になったともいうべく、エミとアリの関係は冷めていく。
アリにとっては、やはりドイツは異郷の地。
エミにとっては、生まれ育った地。先夫はポーランド人といえども、である。

ドイツの先住主流社会の偏見・バイアスは、エミからアリに発せられ、アリはその毒を感じ、結果、なじみの酒場の女主、同郷の若い女(といっても店主なので、そこまで若くない)とヨリを戻してしまう。
崩壊ぎりぎりのエミとアリだが、もう崩れようとする寸前、関係が無に消えようかという寸前、ふたりの関係は、ふたたび「寄る辺なき者が寄せるところ」となる。

あぁ、ちょっと落涙した。
なんだかわからないが。
幸福が楽しいとは限らないが、たぶん美しい。

この映画もまた傑作だった。
ファスビンダー、恐るべし。
Nkogmxhipss
Nkogmxhipss
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23年8/14新生したルシネマで。
ファスビンダーのインタビュー本を日常的に読むのが趣味なので、本人による解説を散々読み込んだ上での何年振りかの再鑑賞。
見どころの一つである、主人公の周囲の人物たちの手の平の返しっぷり。
初見のときは呆気に取られるほどで、こんなことあるのか?というくらいの急展開に感じられたが、今回はファスビンダーの意図がよりよく読み取れたように思う。

差別心を露わにしてアリに意地悪する雑貨屋の主人は、妻に諭されて上客の機嫌を取り直す。
母から外国人との結婚を知らされた際に激昂してテレビを破壊するエミの息子は、自分の子供の保育所の空きがないので母親と仲直りして子供を預けたい。
外国人は不潔と言い放っていたアパートの住人は、事情があって物置きに荷物が増えて大変👉移民のあの人ガタイが良いし運んでもらえば解決やん?という発想で下手に出てエミに荷物運びを依頼する。

彼らはそれぞれ利益を得るために態度を豹変させているということが明白なのである。
その利というのがドラマチックなものでは一切ない、日々過ごしている中で、ちょっとこれがあると助かるんだよな〜というレベルの生活の利なのが見事である。
これがファスビンダー曰く、エミとアリの夫婦は結局「受け入れられてない」ということなのか!と膝を打った(インタビューでそのように発言している)。

この「受け入れられてない」状況からエミだけが立場を安定化する利を引き出す。
そのために2人にすれ違いが起き、そのすれ違いに翻弄されてエミとアリはそれぞれ行動する。
この関係性の変化の鮮やかさに見入ってしまうし、彼らの行動がなんとか身を結んで欲しいと思ってしまう。
しかしすれ違ったままで映画は終わってしまうので、実に悲しい終わり方だと思う。
dovglf
dovglf
ファスビンダーの作品は知的で陰鬱なイメージが少々、ようは小難しい感覚で身構えながら観た結果は何だか拍子抜けしてしまうほどに和やかな気持ちにさせられる意外性にビックリ仰天!?

特に終盤での病院の場面、まるで昭和の日本にあったようなTVドラマやアニメみたいな感動する場面にこれみよがしで流れる古臭い音楽がホンワカした気分に、微妙に笑わせられてしまう。

微動だにしない登場人物を長回し、しつこい程のロングショット、アキ・カウリスマキの映画を思い出してしまう映像のLookや話運び、ちょっと違うが『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』も何となく、耐えられないほどのストレスが好物のクスクスを作ってあげてさえいれば、そんな問題ではないのか!?

閉鎖的な時代背景か、それともそんな御国柄、70年代に描かれた物語は2020年代の今も変わらない、差別があるか無いか、人間ってそれだけの生き物かも。。。

家を出たまま、職場に押し掛ける、最初は同僚たちと嘲笑う、でも表情は曇り始め、心がキリキリしてしまう場面でもあり、二人には応援の眼差ししかない。

......アキ・カウリスマキにとって自分の映像スタイルは本作から多大な影響を受けていた、ファスビンダー監督作の中で最も重要な作品であると、物凄く納得できてしまうカウリスマキの言葉に気持ちがスッキリとさせられた。
Neossthuhto
Neossthuhto
外国人労働者。移民、差別、偏見、思いテーマを、暗いファスビンダー監督が喜怒哀楽軽やかに描く。

冒頭のアラブ歌謡にグッときて、移民労働者が集まるバーに一度入ってみたかったエミが雨やどりを口実に立ち寄るところから、あれよあれよという間もなく周りの偏見に後押しされ結婚してしまう。
モロッコの表現だそうだが、不安は魂を食い尽くすのだそうで、だから不安にならないほうがよいと、人としてのエミの心の温かさ豊かさに、信頼と愛を感じるアリと、初婚の夫も戦前出稼ぎに来たポーランド人で偏見から自由で本質的な正しさや人間らしさに価値を見出すエミ。
社会、家族、移民仲間からの双方の偏見、意地悪、そこから、クスクスに釣られて浮気をしてしまうアリ、ドイツでの暮らし郷に従えと自国に住んでる強みが元々しっかりもののエミゆえ悪意に涙しながらも無意識にでてしまう、そんなすれ違いが、ほんとに、魂ではなく、アリの胃潰瘍を食い尽くしあながあいてじまうのだ。
元々多様性と寛容と個人の自由の尊重が身についているエミだから、アリにあなたは自由互いに自由でも二人一緒にいたら強くなれる、と、道に迷ったアリを勇気づけ愛と力を取り戻すのだ。
それにしても。同じアパートの女たちが、アリの友達が来て音楽や騒いでうるさいと警察に通報したとき警官は、特に問題ないと形式的な注意をしてたちさり、結婚の書類もすぐに受理されるし、アリはモロッコの人アラブの人は人ではないと、ドイツに出稼ぎにきた辛さを訴えていたが日本にくらべたらまともだったんじやない?ておもったり。
気になったのはポーランドからの出稼ぎであったが戦争中はナチスの党員になりなんとか上手くやって来れた、とエミが知り合ったばかりのアリにいうシーン、ヒトラー知ってる?と聞いて、あの時はみんな党員だった、と、その後婚姻届を出し結婚した日、一度行ってみたかっだという高級レストランに二人でいくのだが、またしてもエミが、ヒトラーが通っていたレストランよ、一度いっでみたかったのよ、のしれっと言うのだ。レストランのシーンは飾らず素直なエミの対応がとても良くて心地よいシーンなのだがこのあたり、アパートや職場の女が、エミを慎みがないと言ったり、エミの子どもたちがモロッコ人の夫を激昂するところ、最後ででくるユーゴからの出稼ぎを悪意もないが仲間に入れないシーンなどと重ねて、、、悪意がないことが正しさを意味しないことに思いが飛ぶ。

不安は魂を食い尽くすことストレスやイライラは胃を食い尽くすことを肝に銘じてこれから強く生きていこう。

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