「凶悪」「孤狼の血」などを送り出してきた白石和彌監督が初プロデュースを手がけ、生田斗真を主演に迎えて送る人間ドラマ。作家・河林満の名編「渇水」を原作に、心の渇きにもがく水道局職員の男が幼い姉妹との交流を通して生きる希望を取り戻していく姿を描く。市の水道局に勤める岩切俊作は、水道料金を滞納している家庭や店舗を回り、料金徴収および水道を停止する「停水執行」の業務に就いていた。日照り続きの夏、市内に給水制限が発令される中、貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々を送る俊作。妻子との別居生活も長く続き、心の渇きは強くなるばかりだった。そんな折、業務中に育児放棄を受けている幼い姉妹と出会った彼は、その姉妹を自分の子どもと重ね合わせ、救いの手を差し伸べる。監督は、岩井俊二監督作や宮藤官九郎監督作で助監督を務めてきた高橋正弥。
渇水評論(9)
水辺に沿って文明と繁栄があったように、水の力はすごい。
生きる上で必須の水がないという、あって当たり前のものがない恐ろしさよ。
長女がとてもとても長子でしんどい。
助けてと言えなくて、周りが助けられようもないくらいの状況になってから、本当はこうだったと心の叫びを初めて口にするのが長子あるあるに思う。
長女が精一杯お姉ちゃんになっているのをみるととても心が痛くなった。(もちろん人によると思うけど)
希望の光が差したように思うけど、あれは解釈が観る人によるのかな。
水道料金の回収で家庭環境が透けて見えるということを学んだわ。みんなみんな幸せになってほしい。
役者の力で見せるという感じ。
生田斗真は覇気のない、他人に関心のない水道局員の雰囲気がよく出ていた。磯村優斗はお気軽な若者だけど言ってることは真っ当な兄ちゃんでその自然な演技がとても良かった。色んな役を演じられる人だと感心。子役の山﨑夏美ちゃんは大人の本心を見透かすような目の演技が印象的。人間には、何かにつき動かされる瞬間があるのだな。それをキレるという言葉で表すこともあるけれど。その行動が良い方向に向かうか?悪い方向に向かうかは、その判断はなかなか難しい。原作とは異なるエンディングとのことだけど、原作どおりでも見てみたかった。
その心は町のように渇いているけど
ある姉妹に会ってからその変化に心揺さぶられて、こっちの心が潤った気がした😭
舞台挨拶で生田斗真くんが言ってたけど
この映画はあの姉妹を観て欲しい
自分だったら即座に泣いちゃう状況でも
泣かずに毅然とお姉ちゃんであり続けて
振る舞う姿がとても健気😢
終盤に妹に放った台詞が刺さり過ぎて
『水道局員さんこちらの涙腺から
締めてください😭』ってなった
公共料金の未納に関しては許されるものではありません。まずは公共料金と税金を払ってから生活を送るのが国民の義務。情けないです。特に払ってやるよと言わんばかりに紙幣を握りつぶして落とすなど言語道断。こんな輩がいたら即タイホ?すべき。
全体的にスッキリしない展開ですが社会問題を浮き彫りにした作品としては水道局を視点にした点で新しいと思いました。
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