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アルプス 天空の交響曲(シンフォニー)評論(5)
アルプスの美しさ、雄大さを堪能できるのは勿論、ダムやロープウェイ、道路などによる人為的な介入による自然破壊問題や、地球温暖化の環境問題も感じられる作品だった。
小林聡美のナレーションが心地よく、アルプスの山脈に入り込めた。
海か山かと聞かれたら断然海派の自分だが、かといって泳ぎが
得意とかそういうワケではなく、単なる高所恐怖症なのである。
荘厳なアルプス山脈は絶景と呼ぶに相応しく素晴らしいのだが、
なぜ人は危険を冒して登り続けるのか?ってまったくその通り。
スノーボーダーが転げ落ちるところなんかにゾッとしてしまい、
いやいやいや…ダメだ怖いよ~なんて何回もビビってしまった。
アメリカ諜報局が使用していたというヘリコプターに搭載した
最先端空撮用カメラ「シネフレックス」による撮影は見たことの
ない絶景を次々と映し出すのだが、そうなると小林聡美による
ナレーションがやや早口で少々煩く感じられる(ゴメンなさい)。
語り口が悪いのではなくその翻訳?がほぼ直訳のような感じで
日本人の思うニュアンスと微妙にズレている。せっかくの景色
の方もコロコロとすぐに趣を変え、地域産業やらスキー場やら、
話も多彩であっちこっちへ飛ぶ。単純に景色だけ観せられても
つまらないだろうと盛り込んだのだろうが、おかげで深みすら
なくなり、何かただの説明ビデオを観せられているような感じ。
天空の交響曲っていうタイトルだけど…うーんチト難しい…^^;
それにしても本当に人間というのは危険だから行くなと言われ
るほどそこへ近づいていき未体験の景色を求めたがるものだな。
(どうやら、おトムさまばかりがそういう性質ではないみたいだ)
どこかの場所をとことん定点で追求するとか、なんかの生態系を中心に追い続けるとか…何にもないからただ淡々と時が経過するだけに。
サウンドオブミュージックの空撮の方がよっぽど感動したりして。
映像もワンパターン