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少林老女評論(7)
ただ迂闊にも最後まで見れました。
そう言う意味では観客を惹きつける魅力ある映画でしょう。
上島竜兵郵便局員はなかなかいい味だしています。
こういったジョークが通じる世の中になって欲しいものです。
郵便局員(上島竜兵)が“少林老女”こと小林美代子(浅見千代子)に書留を配達する際、返事がないので覗いてみると、本人が死んでいるのを発見。警察が来るまで現場に留まることになり、彼女自身が書いたと思われる自伝巻物を読んでいく・・・道場破りに遭い、2人の弟子を連れて放浪し、怪しげなバーで芸人として働いたり、ホームレスになったりと、彼女の波乱万丈の一生を垣間見るという内容だ。
どうしようもないB級映画ではあるけど、ガッカリさせられた『少林少女』よりは味がある。それに、道場破りの“一本足”と名乗る武術の達人を演ずる長澤奈央のアクションがとてもいいのです。もちろん無表情の少林老女に感情移入できるはずもなく、むしろ、敢えて老女を主人公にしたオバカな映画を作ろうするスタッフたちの温かさが感じられるような映画でした。エンディングに登場するメイキング映像には真面目な演技指導が見られます。
笑えるかと問われると困ってしまう・・・笑えないのだ。だいたい、素人の浅見千代子がバラエティのネタのために担ぎ出された存在なので、すべてにおいて“痛い”キャラクターだからかと思う。それでもなんとか楽しめるのは、ダチョウ倶楽部の竜ちゃんだったり、安田大サーカスだったりと、痛さを中和してくれる存在があったからなのかもしれません。そして、笑えるよりも泣ける場面もあったり・・・
【2008年7月映画館にて】