譜めくりの女劇情

ピアニストを目指す少女メラニーは、音楽学校の入学試験で審査員を務める人気ピアニスト、アリアーヌの無神経な態度に動揺して失敗し、夢を諦める。美しく成長したメラニーはアリアーヌと再会し、演奏の出来を左右する“譜めくり”の役を任されるが……。2人のヒロインの愛憎を、自らも著名なビオラ奏者であるドゥニ・デルクール監督が情感豊かに描き出す。主演は「女はみんな生きている」のカトリーヌ・フロと「ある子供」のデボラ・フランソワ。

譜めくりの女演員

譜めくりの女劇照

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譜めくりの女評論(5)

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<ストーリー>
少女メラニーは肉屋の娘。決して裕福ではない生活の中で両親は好きなピアノのレッスンを続けさせてくれた。そして彼女は遂にコンセルヴァトワールの入学試験を受けることとなる。

これが駄目ならピアノの道を諦めるつもりで臨んだ実技試験の最中、人気ピアニストで審査委員のアリアーヌが、メラニーの演奏に集中していないのが気になり、メラニーは演奏を止めてしまい、アリアーヌに叱責される。再度演奏を再開してももう動揺してしまい、ミスタッチを連発。彼女はピアニストの夢を諦める。

十数年後、成長したメラニーは、名高い弁護士ジャン・フシェクールの事務所で、見習いとして働き始める。堅実な働き振りに信頼を獲得していくメラニー。そんなある日、ジャンが出張の間、息子のトリスタンの面倒を見てくれる人を探しているのを知った彼女は、自ら申し出るのであった。

<個人的戯言>
【♪レ~ジ~メ~♪】
仏女怖~っ!いくら試験落ちるきっかけ作ったとはいえ、ここまでするか!ショスタコーヴィッチ、バッハ、シューベルトのピアノ曲や三重奏曲、更に映画のオリジナル曲が、最初から不安を駆り立て、次第にピアニストの女性が追い込まれていくのを煽ります。「譜めくりの女」の無表情さも怖~っ!

ちょっと残念なのが、まず前提としてある、ピアニストが不安定になる原因が、その後出てくることがなかったこと。それも・・・なら・・・更に彼女の電話をしているシーンも、深読みすれば○ぐるみ?と思わせますが、これもスルー。そこをうまく使えばもの凄い「不条理女」になれたのに・・・

【ぐだぐだ独り言詳細】
そらまあ試験落ちたきっかけを作ったのはピアニストかもしれないけど、そもそも実技試験中に入ってくる人が悪いと思し、そもそも試験中にそんなものに気を取られる本人が一番悪いと思うけど・・・完全な逆恨み。少女時代から大人に成長しても、ず~とほとんど表情が変わらないのが余計怖いです。仏にはこんな逆恨み無表情女、いっぱいいるんでしょうか・・・J'ai peur!(仏語で「怖~っ!」)

この不安を更に煽るのが、終始流れるクラシックのピアノ曲と三重奏曲、更に映画のオリジナル曲。オープニングから、まるで全てが意味あり気な感じに見えてくるくらい、執拗に奏でられます。当然「不安なシーン」は煽りまくり。無表情な「譜めくり女」の不気味さと、追い込まれていくピアニストの青ざめた表情をクローズ・アップしていきます。

一つ残念なのは、ピアニストが「譜めくり女」が来る前に、既に不安定になっていた原因が、その後全く触れられなかったこと。最初聞いた時はてっきり・・・と思いましたが、完全に忘れられてました・・・更に「譜めくり女」の電話シーンで彼女が言う「Tout va bien」(訳では「問題ない」としていましたが、直訳すれば「全てうまくいっている」となります)が意味深・・・ってこれもスルーかよ!もう一押しあれば、この不条理過ぎる「逆恨み」も箔が付いたと思うのですが・・・
dalfnsw
dalfnsw
ネタバレ! クリックして本文を読む
映画「譜めくりの女」(ドゥニ・デルクール監督)から。
物語は、若い頃に、自分の夢を諦める原因になった女性を
追いつめて追いつめて、最後は、復讐を果たす・・という
フランス映画らしい(汗)、精神的に響く映画だった。
しかし「気になる一言」は、関係者には申し訳ない、
物語とは無関係。何のシーンだったろうか?
耳では「サバ?」、字幕では「大丈夫?」
フランス語の「大丈夫」は「Ca va」。 発音は「サバ(ヴァ)」。
メモでは「さば、大丈夫?」
これが、頭から離れなくなってしまった。
しかしながら、このネタは飲み会では活躍しそう。
寿司屋でも、居酒屋でも・・鯖(さば)がテーブルに出てきたら
「これ、なんて魚?」「さば」
「それって、フランス語で『大丈夫?』ってこと?」
ここで、笑いが取れなかったら、次の話題に移って欲しい。(笑)
話が脱線したが、こんな映画の楽しみ方もある。
vjjfzz
vjjfzz
昼ドラのような内容と静か過ぎるくらいの雰囲気が逆に何が起こるかわからないという神経を逆なでするような恐怖をかもし出しているからサスペンスとしてはすごくいい作りだとは思う(>_<)

だけど残念なことに動機があまりにも不自然で共感することができない。
メアリーは入学試験でアリアーヌに無神経な態度をとられて気が散ってしまい試験に落ちたことを恨んでいるんだけど、どう見ても憎む相手が違うと思う(._.)
試験中にサインを求めてきた非常識なおばさんの方がどう見たって悪いでしょ!恨むなら普通そっちの方だと思う(@_@)
試験に落ちたことで母が自殺してしまったとかなら話が通るけどただ試験に落ちただけで自分の進路まで犠牲にして復習しようというのがあまりにも小さくて、なにげない行動が人に復讐心を与えることもあるのかと思うと逆に怖いけどね(@_@)

メアリーも可愛そうだけどこの復習のとばっちりを受けたアリアーヌの家族が可愛そうでならない(._.)
Ngxpsmkihos
Ngxpsmkihos
ほんの些細な事件であっても復讐心を燃やし続けることはあるんだろうなぁ。あまり説明はなされてなかったのですが、国立音楽学校の入学試験(?)のピアノ実技のとき審査員の一人であるピアニストのアリアーヌ(カトリーヌ・フロ)が無神経な態度を取ってしまい、受験生のメラニーが散々な結果に終わる。10数年後、短大生となったメラニーがアリアーヌの家族に近づき、復讐するというお話。

メラニーの両親が肉屋であるところなんて、どことなくホラーっぽい。にわとりを大きな包丁でさばくところも意味深だったけど、あの鳥がマリアーヌの息子が可愛がってた鳥だったのかどうかは不明。このシーンも観客をミスリードする手法だったのだろうか・・・なかなか巧い。

動機も弱いし、復讐の念も伝わってこないことが逆に恐ろしさを感じてしまう。しかも、どんな復讐を企んでいるのかもわからないし、具体的な被害も受けないので、アリアーヌはどんどんメラニーを信頼していって譜めくりとしての彼女がいなければ演奏すらできなくなってしまう。そして、その信頼が愛情に変わっていく・・・そうくるか!異性間の愛情を勝ち取って復讐する映画は他にもあるけど、同性愛という武器だとはなぁ・・・

短い映画だけど、謎を残しているところにも唸らされる。アリアーヌは2年前にひき逃げ事故に遭っている事実や、メラニーが父親に「順調よ」などと言ってるところで想像力をかきたてられるのです。しかし、写真の裏に書かれたメッセージがなければ、次はどんな手段を取ったんだろうなぁ。

爽快感なんてのは無いんですけど、「なるほど!」と膝を打つほどのエンディング。それにしても、女の執念は恐ろしい。あんな家庭崩壊へと導くような復讐はやめましょうよ。クラシックピアノを断念するのはいいけど、そこで一念発起してパンクロッカーになってアリアーヌを罵倒するような歌をぶつけるとか、健康的な復讐を望みます・・・あ、これもやばいか・・・
Gkipmxoshns
Gkipmxoshns
観客に伝わりづらい場面などあり、映画としてつくりが甘い部分は
確かにあるのですが、表情少なく淡々と進んでいく復讐劇にハラハラ
して見ました。

命を奪うようなところはないので、意外と後味は悪くないです。
人間の、ねっとりとした、根性の悪い、やらしい性を見せてくれる
フランス流のサスペンスです。

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