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パンドラの匣 プロット 日本 10月10日 2009 台灣上映
ぼのぼの クモモの木のこと プロット 日本 08月10日 2002 台灣上映
ぼのぼの プロット 日本 11月13日 1993 台灣上映
絵の中のぼくの村 プロット 日本 07月13日 1996 台灣上映
桜の森の満開の下 プロット 日本 05月31日 1975 台灣上映
夜の牝 花のいのち プロット 日本 10月18日 1969 台灣上映
魍魎の匣評論(20)
予告編では分かりやすいと思ったのに。
キャストもいいのに。
舞台設定とかキャストとか多すぎだと思う。
予告編のように見たかった。
中盤までなかなか出てこない堤真一がいい。漂々としながらも謎のチカラを秘めた中禅寺を好演している。少しクダけた感じの音楽もその雰囲気をよく出していた。榎木津役の阿部寛、関口役の椎名桔平も巧い。猟奇事件の謎解きが大筋なのだが、その解明側にあたるいわば「明」の3人は申し分なし! あとは「暗」にあたる3人(黒木瞳ほか)が「明」の3人をどれだけ引きずり込むかだが、結果が初めから判っている綱引きを見ているようで、残念ながら物足りない。
ハコがあると、つい中を詮索したり覗いてみたくなる人間の本能をくすぐる題材は面白い。
最近では珍しくなったオールスター・キャスト。昔はお正月映画といえば、東映、松竹、東宝、大映、日活の各社がこぞって看板スター総出のお祭り作品を作ってましたね。次から次と人気スターが顔見世状態。ストーリーなんかどうでもいい!(笑) それに比べたら本作は内容がある。
気持ち悪いシーン満載。
黒木瞳のキンキンする喋り方が嫌い。
実相寺昭雄監督による映画化第1弾『姑獲鳥の夏』では映像が斜めになっていたおかげで三半規管に異常をきたしましたが、原田眞人監督による今作はそうしたギミックもなく、むしろ中国ロケなどで普通の映画のように金をかけた部分に酔いしれてしまいます。1952年の日本を表現するには中国か~などと、エンドロールを見てビックリしました。CGだとか大がかりなセットではなく・・・発想の転換ってのはこうやって活かすものなのですね。もちろん美馬坂研究所の外観でCGを使い、内部は大がかりなセットでしたが、このバランスもなかなかのもの。
ストーリーとしては、観客に推理する暇を与えないほど、いささか急展開すぎる箇所もあるものの、猟奇性を損なわずに緊張感を与えてくれました。映画女優(黒木瞳)の娘加菜子はどうなるのか、頼子(谷村美月)はクドカンに連れ去られてどうなったのか?などと、隠れ美月ファンとしてはハラハラドキドキ・・・。新興宗教“深秘御筥教”を取材し、祝詞を丸暗記するほどの才女ぶりを発揮した中禅寺敦子(田中麗奈)は狙われる美少女には含まれないのか?などと余計な心配までしてしまいます・・・やはり10代の娘じゃなきゃダメなのか・・・
京極堂の堤真一、榎木津の阿部寛、関口の椎名桔平の3人が息も合っていて、とても楽しそうでした。だけど、誰が主役なのかさっぱりわかりません。もしかすると木場刑事(宮迫博之)が主役だったのか。その木場が観ていた映画も面白かったし、『第三の男』にこだわってるところも良かった。事件が解決(?)した後に関口が書いた『めまい』はさすがにヒッチコックとは関係ないだろうけど、思わぬところで『ジョニーは戦場へ行った』へのオマージュが・・・(違うと思う)・・・
【2007年12月映画館にて】
オカルト的な迷信や、科学をうまい具合に混ぜて、独特のミステリーを作り出す。そして、コミカルで凄みの効いた登場人物たちが凛々しく物語を作っていく様子はダイナミックで見ごたえがすごい。
日本を代表する俳優たちが、一つの面白い世界を作り出している。とくに堤真一 、阿部寛、椎名桔平の3人の台詞まわしは絶妙でコミカル。この映画の持つ「言葉」の面白さを見事に掲げている。
グロテスクな表現もあるが、素晴らしい日本映画。原作が読みたくなった。オススメ。