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dot the I/ドット・ジ・アイ評論(7)
総合:80点
ストーリー: 80
キャスト: 80
演出: 85
ビジュアル: 70
音楽: 75
社会の下層にいる情熱で生きている二人。美しさと強い情熱的な感情を持つスペイン女はその名もカルメン。彼女と圧倒されるキスをして恋に落ちるブラジル男のキット。婚約者がいてもまっすぐな彼女の感情は止められない。だからこそ彼女の名前はカルメンなのだろう。その二人と婚約者の三角関係の行き着く先はどうなるのか。演出もよく出来ていて、この最初の恋愛物語だけでも正直充分楽しめたと思う。
だがそこからの急展開。金持ちのおとなしくて善良だが今ひとつ面白みのないのがカルメンの婚約者のバーナビー。だが彼は幼いころの愛情不足が原因となったちょっとした倒錯者だった。急な展開と強引さに物語は多少の無理もあると思うのだが、この芸術のためには人の心も弄び倫理観のかけらも見せない男の、暇と金を持て余して自分の美をとことん追い求める退廃的な姿は驚かされる。もう完全に芸術至上主義で他の人のことなど考える余地がないという割り切りぶりと自分への陶酔ぶりが逆に心地よい。恋愛映画かと思わせといてこのあまりの変貌にはあっけにとられる。映画の中で違う役柄を設定してそれを演じる役者もたいした演技力。その後の彼と彼の二人の仲間の運命の描き方も実にうまい。自分のことしか考えられない子供のような仲間二人は、最後まで自分たちの楽しみだけを考える。それを受けてその後に自分たちに起きたことを最大限利用しようとするキットとカルメンの割り切った行動にも驚く。もう昔の彼らではない。
気に入らないのは最後の映画祭の場面。残念ながらこれでは完全犯罪は成立しないだろう。キットが3発拳銃で空砲を撃ったとき、カルメンも同様に実弾を撃った。だがカルメンの銃にはサイレンサーもついていないのに、映画では発射音がキットの銃のものだけしか聞こえない。そもそも違う種類の銃なので、発射音にもかなり違いがあるはずだ。普通は室内では銃の発射音と煙ですぐにカルメンも撃ったのがばれてしまうだろう。
さらにカルメンは銃をテオのポケットに入れるのだが、もちろん彼は銃を撃っていない。そして彼の手や服の硝煙反応を調べれば、すぐに彼が銃を撃ったのではないことがわかり彼らは無罪放免となるはず。映画としては劇的な場面で面白かったのだが犯罪としてはかなり幼稚で、残念ながらサスペンス物としては落第点。でも映画としては面白かったし、演出やカメラワークはかなり気に入りました。
結婚間近のカルメン、独身最後ってことで女同士レストランで食事とお酒。そこにある意味チャラ男的な男3人がやってくる。店のサプライズがきっかけで、その内の1人と婚約者との三角関係っぽい展開に…
結婚間近、マリッジブルー、他の男性に惹かれ終いには三角関係… ちょっとよくある設定。ただ映像の端々に、んっ?と思うカットがチラホラしてる。
映像のつくりも美しいし構成が上手い。面白い!
トムハが出てました。茹でたての玉子をツルンと剥いた感じの、ツルツル・ツヤツヤした可愛いトムハです。
エンドクレジットまでしっかり観ましょう。おまけ映像有りです。
ずっと観たかったんです。
思ったより軽めだったけどテイストは好きでした!
オチも予想外だったし。
オープニングから秀逸でした。伏線でもあり、カルメンの魅力全開!な感じ。音楽もすごく良かったし。
ただカルメンにはイライラしましたね。最初はかわいいなあとか思って観てたんだけど、どんどん、何こいつ…みたいな。結局、浮気不倫ですからね。ホテルでは犯罪してますからね。しかも揺れ動き過ぎというか、どっちかに決めろよ!っていう…サバサバしてんのにそういうとこはルーズかい!みたいな。
でもナタリアベルベケだから許せました。可愛すぎる…。彼女自身の強さとか賢さとかがカルメンのキャラクターをより際立たせてたな。
ガレルガルシアベルナルの笑顔もキュートだったなあ…「天国の口、終わりの楽園」観ようと思いましたよ。
あとトムハーディ!かわいかった〜〜
最初のヘンナイトのシーンとかオシャレでキュートでした。
あと最後の罪と痛みを分かち合う2人が印象的だった。何度もみたい映画では無いけど、たぶんまたみちゃうなあ
映画オタクに騙されて三角関係の映画の主人公役を演じるスペイン女性とブラジル男性の復讐劇をラストのどんでん返しにした異色作。自主映画制作の個人趣味に染まった閉鎖性を批判するつもりはないのだろうが、映画の役柄から男女の愛情に変化するのは予想内で、異色映画制作に入れ揚げる夫の偏執性が突出している。主題がぼやけた恨みがあり、企画に溺れた制作者が一寸残念。