ノスタルジア(1983)
プロット
イタリア・ソ連合作
01月26日 台灣上映
山河ノスタルジア
プロット
中国・日本・フランス合作
04月23日 2016 台灣上映
20世紀ノスタルジア
プロット
日本
07月26日 1997 台灣上映
タルコフスキー・ファイルin「ノスタルジア」
プロット
イタリア
04月08日 1989 台灣上映
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ノスタルジア評論(19)
そんな時代に青年を過ごした自分としては、タルコフスキー監督の作品のうち、SFである「ストーカー」「惑星ソラリス」は観ているが、残る「鏡」「サクリファイス」「ノスタルジア」を観ていないことが、長く心に引っかかっていた。(「アンドレイルブリョフ」もあるか…)
それを今回、早稲田松竹さんのおかげで、とうとう、それも「サクリファイス」「ノスタルジア」の二本立てという豪華組み合わせで、観ることができた。
観念的な映画だろうから、今回は予習してから行ったよ。なかなか次はないだろうし、DVDもタルコフスキー作品は高いし。
しかし、そんな俺の努力は、風に舞い散る落ち葉のように、見事に吹き飛ばされたよ。2分に一度は寝たよ。あ、やばいと目はすぐ覚ますのだけれど。あらすじを全部読んでから行ったので、落ちまくっていても、かろうじて話はわかるのだが、その話がまた何言いたいのかよくわからない話。
もちろん、これらは何を象徴するのかという数多くの問いかけに「それらは象徴ではなく比喩であり、スクリーンの中で起こっていることは現象である」と監督が答えていることも予習済だし、「ストーカー」「惑星ソラリス」で慣れているつもりだったが、どうしてどうして。タルコフスキー監督は、そんなものではございませんでした。
話題のラストシーンを「綺麗だな」と確認するのが精一杯で、劇場を後にしたのでした。
2020/9/10 追記
このレビューじゃ、タルコフスキー監督を誤解されかねないので、早稲田松竹さんの、短いが的確な紹介を載せておきます。
> 聖なる狂人に導かれて世界を救おうとする男
う〜ん、素晴らしい。「早稲田松竹 タルコフスキー」で出る紹介も是非参照ください。
明確なストーリーさえ理解出来ずに睡魔との戦いに集中してしまい背伸びしてタルコフスキーの良さを感じたいと思った結果は置いてけぼりにされてしまった!?
モノクロの映像が過去のことなのか?妄想?音楽家の人生?ラストのロウソクも含めて何も理解出来ずに。
万全の体調で映画館で観ていたとしてもウトウトすること間違いなしな恐るべし!?タルコフスキー!!
睡眠導入剤映画と名高いソ連の巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督を2回連続で見るのはシンドイのでは?と思ったが貴重な機会なので、挑戦。
最初にデジタル版(10分ほど睡眠に襲われたが)を見てからフィルム版を鑑賞。
その後に35ミリフィルム版を鑑賞。
かなり古いフィルムで、キズもあり若干退色しているが、コントラストが穏やかでディテールが潰れておらず色や彩度も豊かで柔らかい画調で大変美しくて見やすいので驚いた。
デジタルリマスター版は、コントラストが強く硬質でディテールも潰れ気味。色もアッサリしており、まるで別の映画。
デジタルへの変換作業や素材の問題もあるかもしれないが、やはりオリジナルフィルムの保存がまだまだ必要と感じる。
映画もともかく映像の詩人のタルコフスキーなので、画面の美しさに酔いしれる。
タルコフスキーお得意の水周りの描写の美しさは、近年の撮影技術が進歩した映画と比較しても素晴らしい。
ちなみに難解だと思ったが、2回連続で見ると割と腑に落ちてお気に入りになった。
日本人と西洋人では、郷愁の感覚に結構差がありそう。下手に分かったつもりになるのは、少なくとも私にはふさわしくないと思えた。
しかしビジュアルはとても美しい。ゆったりとしたペースの進行で、ただそこに在る空間、時間、光と陰影を観て味わっているだけで豊かな感動がある。特に、水の表現が素敵だと思う。
四元素とか詩学とかもしかして関係あるのだろうか?
まあ、メッセージをちゃんと理解できなかったから、反って深い感じがしたのかもしれないが。
なんにせよ、心に残る素晴らしい体験だった。
途中夢物語が挿入される等、フェリーニ監督の映画を思い出してしまう。
ユング心理学を片手に、感性と想像を駆使して読み解きたくなる。
フェリーニ監督の映画の脚本家がこの映画の脚本を手掛けているからか。
けれど、フェリーニ監督の映画程、ユーモアがあるわけでもなく、シニカルでもない。
ひたすら愚直に美しい映像ーグラビアの写真のような=が展開する。
信仰・自由がキーワード?
映画の中では”ロシア”と言っていたから、ソ連崩壊後の話かと思った。
監督が活躍する頃には緩んだとはいえ、規制の多かった”ソ連”で子ども時代を送った監督。そんな監督が、イタリアに出国し、この作品発表の後に”亡命”宣言をしたという背景を考えながら見ると、いろいろな意味づけをしたくなる。
とはいえ、シーンシーンごとに愚直に思いをぶつけてくる。
しかも”翻訳”では”詩”の本当の内容は伝わらないという映画のセリフを体現するように、極限まで”台詞”を減らした作り。
そんな制作映画であることを楽しめるかで、この映画の評価は変わる。