ウッディ・アレンが監督・脚本を手がけ、映画ファンの女性がスクリーンの中から飛び出してきたスターと恋に落ちる姿を描いたファンタジックなラブストーリー。1930年代、大恐慌真っただ中のニュージャージー。セシリアは失業中の夫と愛のない生活を続けながら、ウェイトレスの仕事で家計を支えていた。彼女にとって、つらい現実を忘れられる映画鑑賞だけが心の支えだ。そんなある日、お気に入りの映画「カイロの紫のバラ」を映画館で見ていると、映画の主人公トムが突然セシリアに向かって話しかけてきて……。「ローズマリーの赤ちゃん」のミア・ファローがヒロインを務め、「愛と追憶の日々」のジェフ・ダニエルズが劇中映画の主人公トムと彼を演じる俳優ギルの2役を演じた。
カイロの紫のバラ評論(12)
なぜか、ウディ・アレンに縁がなく、タイトルは知ってるけど、ひとつも観られていない。のだったが、偶然つけたTVで始まったので、観ることに。こういう出会いがあるので、スターチャンネルがやめられない。ww
しかも、観始めると、私の好みではない設定。ちょっと我慢しながら観続ける。
しかし、とんでもない話なのに、なぜか、登場人物が、どんどんチャーミングな会話をしていって、笑える。しかも、恋! こういう会話、いいなぁ~~~ ww
で、どう収めるのかと思ったら・・・・
彼女のあのほんの口の端の笑顔。。。
せつないなーーーーー
やられた~~~~ 涙が つーーーーーん
しかし、この映画はそうしたファンタジーも表現されてはいるが、ラストにも象徴されるように、妄想ファンに対して「現実に戻る」ことをも促しているような気がしてならない。映画は映画、観ているときだけ現実逃避すれば最高なのであって、現実は厳しいものだと・・・
気をつけないと!
泣き濡れたミア・ファローの顔が新しい映画の画面を観ながら明るくなっていくラストシーン。セリフなしの映像だけで映画大好き人間の心を見事に切り取ってくれた名シーン!
有名俳優が一般人主婦との約束を簡単に破って帰ってしまうところが痛烈で、そこだけやたらと現実的でよかった。
映画の中の役者はとてもピュアでそれこそ夢のような人物だった。