痴人の愛(1934)
プロット
アメリカ
01月01日 1900 台灣上映
愛の讃歌(1967)
プロット
日本
04月29日 1967 台灣上映
女の一生(1967)
プロット
日本
11月11日 1967 台灣上映
愛の狩人
プロット
アメリカ
01月22日 1972 台灣上映
痴情の森
プロット
イタリア
09月18日 1971 台灣上映
姿なき殺人(1967)
プロット
イギリス
06月15日 1968 台灣上映
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痴人の愛(1967)評論(2)
映画「痴人の愛(1967)」(増村保造監督)から。
谷崎潤一郎の同名小説ってこんな作品だったかなぁ、と
読んだ記憶はあるが、なかなか思い出せない。
単なるママゴトとしか思えない物語の展開に、
時代のズレを感じたが、1924年(約89年前)に書かれ、
1949年(約64年前)・1960年(約53年前)・1967年(約46年前)、
3回も映画化されたところを考えると、
その度に社会に対して、訴えるものがあったに違いない。
「ナオミ」という若い女性を自分の手で磨きあげ最後に結婚する、
日本版「プリティ・ウーマン」と言いたいところだが、
ほど遠い結末に、何か空しいものを感じて、苛立ちさえ覚えた。
しかし、じっくりメモしながら眺めると、意図して表現したのか、
制作者の遊びの部分なのか、思わず笑えるシーンがあった。
彼女の成長記録とでも言えそうな「ナオミ日記」は、
主人公のナレーションと、写真撮影当時のメモで表現するのだが、
水着姿のナオミの映像に被せたナレーションは
「ナオミ、ひと夏で泳ぎを覚えてしまう、実に美しくてたくましい。
まるでイルカのようだ」
しかし、映像に残された記録板に書かれたメモには、
「まるでアザラシのようなナオミ」と書かれていたからだ。
このギャップが何を意味するのか、私にはサッパリわからないけれど、
こんな発見は「メモ魔」としては、妙に嬉しいものとなった。
原作に書かれているわけないよなぁ、こんなシーン。
いやあスゴイ。増村監督の容赦ない演出に見事に応えた俳優陣。大楠道代の堂々たる脱ぎっぷり。そしてナオミに翻弄されまくる小沢昭一! 彼を見るだけでも大きな価値がある。ラストに至る狂気っぷりは並の役者にはできない。
あと若き田村正和も必見。
三人並び寝や馬乗りシーンなどキメショット多数。原作は未読なのでわからんのだが、60年代末という時代性にマッチさせたバージョンとして最高の仕上がりではないでしょうか。