「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督が、東京・下町の夜間中学校を舞台に描いた人間ドラマ。ベテラン教師・黒井が勤める下町の夜間中学校には、昼間は清掃会社で働くカズ、元不登校児のえり子、焼肉店を営む在日韓国人のオモニら、年齢も境遇も様々な生徒たちが通っている。卒業が近づいたある日、卒業記念文集のための作文を書く生徒たちの横顔を見ながら、黒井は彼らとの思い出を振り返る。やがて彼らのもとに、病気のため田舎に帰っていたクラスメイト、イノさんが亡くなったという知らせが届く。主人公の教師・黒井を西田敏行が演じ、田中邦衛、萩原聖人、裕木奈江らが個性豊かな生徒たちをそれぞれ好演。
学校(1993)評論(16)
いのさんが一所懸命頑張って生きてきた軌跡を見せられるとグッと来てしまう。
今の時代は要領のよい者が効率よく生きて、要領の悪いいのさんみたいな人が割を食う。
この作品から何年も経ったのに余裕のない社会が出来て、何か良くなったのだろうか?
今と見比べて見てほしい。
黒井先生に象徴される優しい人は、環境が恵まれているから人に親切になれるのですよね。それに、人は環境に恵まれるから努力ができるのですね。
今は本作が制作された時代よりも経済的にも時間的にも余裕のある人が少なくなっていると感じます。夜間中学に通っていた様な人達は今、どこで過ごしているのでしょうか。
人と人の暖かい、そしてかけがえのない交流。今、失われつつあるもののように感じます。
幸福とは何か?そんなことも考えさせられます。
キャスティングも素晴らしい。みんなほのぼのとした感じ、仲良くなりたいです。中江有里さんに恋しました(笑)
寅さんこと渥美清、出演場面、最高に笑えます。やっぱり存在感ありますね。
物語はオムニバス形式で展開しており、とても判りやすい内容。
シリーズ化していますが内容は全て別もの。
一番面白い作品がこれ。
笹野さんが唯一全作品に出演。