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映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い評論(7)
ドラえもん映画はリメイク作品が面白い、っていうのが持論ですが、本作もかなり楽しめた。
前半の不思議な出来事のドキドキ感、中盤からの謎が解明されていくあたりのテンポ良さ、そしてドラえもんらしいラスト。いずれも素晴らしい。
まさか、スカートめくりの魔法で、泣いてしまうとは。
そりゃ、もしもボックスにタイム風呂敷を使えばイイのでは?とか、気になるところがあるのは、ご愛嬌ってことで。
ネズミになった美夜子のくだりは必要なかったような気がしたが、ドラえもんの道具もふんだんに使いまくる展開。
ラストはリメイク前と違いのび太の投球でフィニッシュ。
変更したポイントが理解できるから。
まず、みよこママを追加。ドラマの味付けとしてはアリ。
みよこが最初はネズミ。これ笑うところ。(子供が。おっさんは真顔)
それから、ドラミ登場の伏線を張っている。これは、わかる。オリジナルは虫の知らせアラームが鳴ったので来た、という唐突なドラミ登場だった。ドラえもんなので気にしないけど確かに都合がよい。
それを序盤でお腹がイタイと言ってドラミに会いに行く、という伏線を張っている。これはがんばって考えたぽい。
前作恐竜リメイクで崩壊していた絵も、こっちはちゃんとしてる。
声優陣が一新されてからの映画化第二弾。前作と同じくリメイク作品でもあるわけですが、今回はドラえもん史上初となる女性監督の起用でタッチが柔らかくなったという印象があります。とは言ってもオリジナル作品は未見だったので、タイムトリップとパラレルワールドの不思議世界を堪能してしまいました。なにしろ序盤から、いきなり石化したドラえもんとのび太が空から落ちてくるのです。同じ時代に2人が存在しても平気なのか?タイムパラドクスはどうなる?と、早くもドキドキしてきました。
「魔法少女マミ」を見ながら、面倒くさがり屋ののび太は「魔法が使えればいいのに」と“もしもボックス”を使って魔法が使える世の中に変えてしまうのですが、しずかちゃん、スネ夫、ジャイアンたちが皆魔法を使えるのにのび太とドラえもんだけが使えなかった。どんなに便利な世の中になっても努力しない者は置いてけぼりにされてしまうといった教訓めいた内容は、『ハリーポッター』よりも奥が深いんじゃないかと考えるのも束の間、すぐに地球侵略を目論む魔界星の魔王デマオンに狙われてしまいます。拉致された満月牧師を奪還すべく美少女美夜子ちゃんと魔界星に向かうという展開です。
恐ろしいことは避けたい気持ちもあったけど、のび太ママが“もしもボックス”を粗大ゴミに出してしまったり、タイムマシンで“もしもボックス”以前に戻ることを選択するものの久本雅美のメジューサによって石にされてしまう・・・タイムトリップとパラレルワールドを提示して腹痛や月の力といった伏線によって魔界アドベンチャーとほんわかした日常と魔法世界の繋がりをスリリングに描いてくれました。
そもそも“もしもボックス”がどんなアイテムなのかわからなかったのですが、一旦夢の世界を唱えてみても、もう一度元に戻せばすむ仕組みだったようです。しかし、その効果を放っておいてタイムマシンで元の世界に戻ると、のび太とドラえもんが存在しないパラレルワールドが固定しまう。となると、のび太とドラえもんだけは単体で、他のキャラは2人ずつ存在してしまうことになる・・・まぁ、そうなってしまったらまずいということまで考えたかどうかは知りませんけど、彼らの心を動かしたのはやはり美夜子の魅力だったということか。この声優にチャレンジした相武紗季は実物のほうが萌えキャラなのかも・・・
またもやおっさん一人の鑑賞となりましたが、夜の回なので似たような人もちらほら。「あのおっさんはしずかちゃんのヌードを期待してるのかな」などと余計な想像も楽しいものです。しずかちゃんの「わたしシャワー大好き♪」という台詞には彼もドキドキさせられたはずだ!しかし女性監督である故か、今回のヒロインが美夜子であるためか、彼にとっては残念な結果となったようです(勝手な想像)。