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音楽 プロット 日本 01月11日 2020 台灣上映
悦楽 プロット 日本 01月01日 1900 台灣上映
快楽 プロット フランス 01月19日 1953 台灣上映
熱帯楽園倶楽部 プロット 日本 09月17日 1994 台灣上映
音楽(1972) プロット 日本 11月11日 1972 台灣上映
行楽猿 プロット 日本 10月23日 1993 台灣上映
楽日評論(2)
とにかくこの『楽日』は長回しばかり。そのカットの中心は『西瓜』でも共演したチェン・シャンチーとリー・カンション。足の悪い女性店員と映写技師の2人。チケット売り場で饅頭を食べようとするシーンなんてのは無駄じゃないかと思うほど長いのですが、斜陽産業と化した映画業界と寂れていく館内とともに哀愁を感じさせるには丁度よい。彼女が廊下を歩くシーンにしても長年勤めてきた映画館への惜別の念が伝わってくる・・・ような気がしました。
日本人俳優三田村恭伸も好演していて、ガラガラの観客席の中、1人ポツンと鑑賞していたのに、彼の後ろや隣に次々に人が増える。千秋楽の映画館。足を投げ出すマナーの悪い観客にも愛着を感じ、すりよってくるホモっぽい男であっても温かさがある。皆寂しいはずなのに、映画館という場所ではその想いを語り合うこともできず、一言もしゃべらずに並んで黙々と鑑賞する。トイレに入っても倉庫に入っても、彼のそばには人が寄ってきて、「今日が最後じゃなければ、映画友達になれたかもしれないのに」とでも言いたそうな雰囲気がありました。直情的な言葉がなくとも思いは伝わる。「サヨナラ」という言葉だけがこだまして余韻を残すのです。
『ニューシネマ・パラダイス』のように、映画館の楽しかった思い出があるわけじゃない。ガランとしたラストの観客席が何を伝えたかったのかもわからない。しかし、この長回しのおかげで座席数が600以上ある巨大な映画館であることもわかりました。あぁ、それにしても、エンドクレジットには山田村恭伸と表記されていたことも侘しい・・・
【2006年11月映画館にて】
※初日最終回上映前に出演者の三田村恭伸さんより挨拶があり、「本当はお祭りの様な作品だったのが削ぎ落としていったらこうなりました。これが果たして映画なのか?とも言われています。」との事。
老舗の映画館が今日閉館を迎える。
全編でほぼワンシーンワンカットが続き独特の世界に支配され、セリフは僅かに2シーン11ヶだけである。
登場人物の殆どはまるで亡霊の怨念に魂を売り渡した様に館内を徘徊しており、一体誰が“生”で誰が“死”なのか解ら無い。その為に自分の存在をアピールしたくても出来ず、触れ合えたくてもままならない。
そしてみんなが煙草を吸い、煙をくゆらせては遠くを見つめる。それはあたかもファーストシーンに映るかっての映画館が華やかな頃を愛おしむ様であり、本当の観客である老人2人が画面上では対峙している。
以前撮られた『HOLE』の様に外は大雨が降り続き雨漏りが激しいが、女従業員が小便器の水を止めると同時にこの華やかな小屋も終焉を迎える。
上映終了後の2人の会話の「誰も○画を観ませんなぁ〜」の一言が監督から発せられる映○に対する愛情を物語っていると言えるでしょう。
傑作だと思います。
※以下続編にあたると言われる『迷子』の方もお読み下さい。
(2006年8月26日ユーロスペース/シアター2)