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戦争のはじめかた プロット イギリス・ドイツ合作 12月11日 2004 台灣上映
戦争は終った プロット フランス・スウェーデン合作 11月15日 1967 台灣上映
わんぱく戦争 プロット フランス 03月13日 1963 台灣上映
戦争の犬たち(1980・アメリカ) プロット アメリカ 03月28日 1981 台灣上映
僕は戦争花嫁 プロット アメリカ 12月05日 1950 台灣上映
鏡の国の戦争 プロット アメリカ 05月16日 1970 台灣上映
戦争のはらわた評論(20)
オープニングから衝撃的。かなり久々の鑑賞だったので内容は殆んど忘れていたが、この衝撃的なオープニングはしっかりと覚えていた。誰もが一度は耳にしたことがあるあの有名な童謡をバックに、シリアスな戦時中の映像が流れる。一見アンマッチなこの童謡と映像だが、ペキンパー監督の天才的なセンスで絶妙な調和を魅せている。不気味な不協和音を奏でた衝撃的なオープニングだった。
内容も衝撃的。戦争の醜さや狂気、人間の欲深さが描かれていて、そういったものに対するアンチテーゼ的な内容が素晴らしかった。終わり方も凄く衝撃的で、エンドロールの最後に出てくる詩も印象深い。
戦闘シーンも衝撃的。本物さながらの迫力でガンガン建物が爆破されたり、本物の戦車が瓦礫の上を練り歩いたいりと凄まじいリアリティだった。もちろんその戦闘シーンはペキンパー監督のお家芸・超スローモーションが多用されている。バイオレンス描写も相変わらず凄まじく、ペキンパー監督らしさ満点の戦闘シーンになっていて見どころ満載だった。
とにかく衝撃的!ペキンパー監督が描いた唯一の戦争映画。メッセージ性、演出、共に衝撃的で、これぞペキンパー!という内容で文句無しに素晴らしかった。
感想としては近年の戦争映画みたいな主人公を英雄的な扱いをしてカタルシスを得るようなタイプの映画ではありませんでした。どちらかというと戦争という大きな渦では一人の人間だとたいして影響を及ぼせないという当たり前の話なんですが、そこを描いた映画のような気がします。
また、全てを語っているわけではないので所々でこのシーンはどのような意図があって撮っているかなど観ながら考えさせられるものでした。しかし、一回で全てを理解できたわけではないので最初の段階で視聴した評価は星3.5としています。
英国、西ドイツ合作映画だとしても
何故英国人監督なのか?
しかも英国人でもなく、米国人監督が撮るのか?
どうしてサム・ペキンパーが担当するのか?
どうしてこれほどまでにむき出しの戦争の現実を執拗に描こうとしているのか?
何故戦争のプロの下士官兵とプロセイン貴族の将校との対置構造なのか?
何故ホモセクシャリズムが重奏音のように通低しているのか
なぜに美少年が冒頭とラストシーンに登場するのか?
何故ソ連女性兵士のシーンはあるのか?
何故男性器を噛みちぎられるのか?
何故主人公は美しい看護婦との家庭を取らず、なぜ原隊に復帰するのか?
あの地獄の東部戦線に戻ってしまうのか?
映像にはすべて意味があるのだと思う
戦争の悲惨、凄惨な実相を執拗に描くことで反戦メッセージにする?
そうではない
そんなものはペキンパー監督の頭にはこれっぽっちもない
思い浮かぶのは「相対的」という言葉だ
戦争の圧倒的な暴力によって、文明の皮膚がすべて剥ぎ取られた時に、どのような世界があるのか
それが本作のテーマなのだと思う
宗教、歴史、思想、性的な規範、正邪の概念
そんなものはすべて崩壊した世界
人間が頼る絶対的な基準が無くなった世界
すべて相対的化した世界
つまり生き残びるためならなんでもして良い世界
それを表現しようとしているのだ
それはドイツ軍だからではない
英軍でも米軍でも起こりうることなのだ
戦争中の日本軍にも起こった
将来、自衛隊にも起こりうることだ
だから米国人の監督が、ドイツ軍の物語を、英国人の主演で、英語の台詞で撮るのだ
戦争による文明の崩壊は普遍的にどこの国に於ても起こりうる
それを示そうとしているのだと思う
戦争のはらわた
なんという素晴らしい邦題だろう!
本作のテーマを見事なまでにえぐっている
こういう男、職場には必ず一人はいます。
一方、シュタイナーは、ブラント大佐に「彼は激戦地にいる。そこを探せ」と言われるほど頼りになる伍長。
シュタイナーみたいなのも職場にはいるもんです。たいてい部下に好かれてます。
ブラント大佐を補佐するキーゼル大尉は、新任シュトランスキーに「シュタイナーって誰?」と訊かれてこう答えます。
「まあ、君とはそりが合わんだろう。しかし、あの手合いが居なくなったらお終いだ」
上司に媚びる気はない。名誉にも興味ない。戦争も軍隊組織も嫌い。でも、与えられた任務はきっちり果たすシュタイナー。
皆に慕われるマイヤー少尉。白兵戦で戦死する直前にシュタイナーに忠告する。
「やつら(シュトランスキー)は普段は上品だが、敗走しはじめたら気を付けろ。本性がむき出しになるぞ」
戦争映画なんだけど、「毎日の職場にこんな奴らいるよね」と思ってしまう映画でした。
いや、記録映像で見せるオープニングとエンディングは衝撃的。観る人に「これは戦争の映画ですよ」と腹をくくらせます。
スタイナーとストランスキー、ドンパチ後も生き残っていそうだが、続きが見たい気がする。
途中の婦人部隊とのアレコレが切ないというべきか、トラウマになるというべきか・・・
T-34への肉弾攻撃が爽快。昨今の戦争映画の陰惨さはなく、冒険活劇的な描写。
最新のブルーレイの購入を強く勧める。廉価版はゴミ箱に放り込んでよし。