遺伝子操作によって生み出された新生物の恐怖をSFサスペンス。監督は、メキシコ・アカデミー賞で9部門を受賞した長編第1作「クロノス」で注目を集めた新鋭ギレルモ・デル・トーロ。ドナルド・A・ウォルハイムの短編小説を基にデル・トーロと「ニューヨーク東8番街の軌跡」の監督マシュー・ロビンスが映画用ストーリーを作成、さらにふたりで脚本化した(ノン・クレジットでジョン・セイルズとスティーヴン・ソダーバーグも加わっているという)。製作は「ハッピィブルー」のボブ・ワインステイン、「ターミネーター2」のB・J・ラック、オーレ・ボールネダル、製作総指揮は「未知との遭遇」のマイケル・フィリップス。撮影はダン・ラウストセン、音楽はマルコ・ベルトラミミ、美術は「クラッシュ」のキャロル・スピアー、編集はパトリック・ラッサー。視覚効果監修は「ジュラシック・バーク」「ロング・キス・グッドナイト」のブライアン・ジェニングス、クリーチャー・デザインは「セブン」のロブ・ボッティン。スタイリッシュなタイトルバックのデザインは「セブン」のカイル・クーパーが担当。なお、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の監督ロバート・ロドリゲスが第二班監督として参加している。主演は「ノーマ・ジーンとマリリン」のミラ・ソルヴィーノ。共演は「Emma
エマ」のジェレミー・ノーザム、「雲の中で散歩」のジャンカルロ・ジャンニーニ、「評決のとき」のチャールズ・S・ダットン、「アメリカの災難」のジョシュ・ブローリン、「モブスターズ」のF・マーレイ・エイブラハム、「ノーバディーズ・フール」の子役アレクサンダー・グッドウィンほか。
ミミック評論(5)
①マンハッタンの地下は「SFスリラー」や「SFホラー」にとって何とも魅力的な舞台であるようだ。『Relic』(お薦め)の続編である『Reliquary』(お薦め)なんて殆どマンハッタン地下が舞台だし、上述の「The Strain」もマンハッタンの地下が物語の主要な舞台の一つであった。Gillelumo del Toroは本作の脚本に参加し演出した知見を「The Strain」に反映したのでは、と勘繰りたくなるくらい。②Gillelumo del Toroの演出は近年のよくな洗練味はまだないが、最後までだれさせない。③事件が何故か限られた期間・限られた場所て突然起きて解決してしまうのはB級映画のお約束だか、良くできたB級映画というべきか。でも襲われたはずのスーザンとチュートとなが何故生かされていたのかの合理的な説明もないし、チューイの役割も中途半端。④脇役も無駄に豪華。
それはさて置きギルレモ祭その1。
オープニングは「『セブン』?!」と思ったらやはりカイル・クーパー。
モンスターそのままはっきり見せない方向で通した方が良かった気がするが…。
デル=トロ監督ということで、ちょっと期待しすぎたかも。
同時期に『レリック』『ヴィドック』『ミミック』と観賞したせいで、◯◯ックとつくタイトルは趣味に合わないと思い込んでしまった。
スーザンとピーターの夫婦がNY警官とともに地下鉄に入り、虫と対決。靴磨きのマーニーと孫のチューイも加わって、かなり無理のある対決。50年前の地下鉄を動かして脱出という設定も面白いのに、すぐに挫折して、エレベーターを見つける。タイラー夫妻はとにかくヒラメキが早い!匂いや火や飛びこみや・・・登場人物みんなそう。
3年前に放ったユダ対ゴキブリのストーリーの方が面白そうなんですけど、映像化が難しいのでしょうね。やはり虫は大きくならなくっちゃ・・・同じ年に作られた『レリック』は虫が巨大になりすぎているので興醒めだったけど、人間に擬態するという人間大の虫は丁度いい。その後に『スターシップ・トゥルーパーズ』『バグズライフ』が作られたりと、虫映画が集中している時代だった。
主人公夫婦の子作りについても、物語に深く関わってくるものだと思っていたが、特に何もなく終わってしまった。大量繁殖した虫との対比位?
自閉症気味のチューイ君もエイリアンを身籠ったリプリーの様に虫に攻撃されない何らかの要素を持っていて事態解決のキーマンに成るものだと観ていたが、行動が意味不明で単なる御荷物キャラと成っている。妊娠できない主人公に母性を出させる為に準備されたキャラなのかな?ラストでは、生還を喜び抱き合う主人公夫婦に、チャッカリくっついていて笑った。
物語に深みを持たせる為の設定が中途半端で、無かった方がマシだったと思わせる作品。