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しゃべれども しゃべれども評論(19)
この映画が公開された当時、映画秘宝のブラックさんが日本映画で1位に上げていた記憶があり、ずっと気になっていたのだけど、あまり面白くなかった。主人公が落語を志しているのだが、日常生活で何一つ面白みのない人物で、どうしてこんな人がお笑いを志しているのか意味が分からない。芸である前に面白いことだということがまるで伝わらない。
落語を楽しめるようになりたいと前から思っているのだけど、すぐに飽きてしまい、一度もまともに最後まで聞いたことがない。この映画で落語の面白さに触れることができるかと期待したのだけど、逆にますます面白くなさそうになった。
他の登場人物も、ヒロインは一体なぜいつもふくれっ面なのか、不器用なだけなのか、他の人物も表面的で厚みが感じられない人ばかり。
仏頂面で、いつもツンケンした性格の悪い女の子を変えるには、よほどの切っ掛けがなければならない。誰もが「なるほど」と思えるような強い切っ掛けがあってこそラストシーンは感動的になり、生きて来るのだが、その切っ掛けが弱すぎるため「どうせ一時的な気紛れで、またすぐに元の性格に戻ってしまうだろう」という不安を残して不完全燃焼で終わる。
客が帰ってしまうほど下手な二つ目の落語家が話し方教室を始めるという無理。プロ野球の解説者をなめているし、お忍びで、こんな教室を見つけてきてレッスンを受けようとする無理。
たとえ非現実的な場面があっても、演出や脚本で「もしかして、そんなことあるかも」と思わせることに映画のおもしろさがあるのだが。
大きなストーリー展開はないけど、それが自然で、日常っぽくて、ほっこりした。
今年の邦画NO.1との呼び声高い本作をDVDで鑑賞。
個人的には『キサラギ』『東京タワー』『夕凪の街 桜の国』と共に今年の邦画ベスト5に入る1本。
キャラクター造型もしっかりしているし、落語の演技指導もいいし、脇を固める演技派の俳優陣もいいし、時代考証など美術にも違和感がない。
とにかく素晴らしいのは、大阪から東京に転校してきて学校に馴染めない少年を演じる森永悠希君の主役を食うほどの存在感。彼が出てくるだけで場が華やぎ、笑いが絶えません。特に桂枝雀の上方落語を話すシーンの形態模写は絶品で、助演男優賞確実の芸達者ぶり!思わず生前の枝雀師匠のお姿が思い出されて懐かしさと共に感動しました。ですが、今作にAランクをつけなかった理由もここにあるのです。
監督も明らかに主役の太一君より森永君に感情移入しているんですよね。彼のシーンがものすごく多い。太一君も落語シーンでカツゼツよくしゃべって、がんばっているし、決して悪くはないのですが、あまり3枚目という印象が無く、あくまでも男前演技をしてしまうので、俄然、森永君が目立ってしまう。
そして、シーン構成にも問題がありますね。ラストが、太一君の一世一代の落語シーン→森永君の落語→香里奈の落語→太一君と香里奈のラブシーンで終わっている。ここにジャニーズものの限界を感じます。本来は、森永君と香里奈の落語→太一君の落語で一気に盛り上がって、二人の恋の予感を感じさせるような会話で終わる…というのが正攻法だと思うのですが、太一君の落語シーンが早すぎて、その後の森永君の落語にかき消されてしまう。そしてクライマックスは二人が抱き合うまで描いて恋愛映画のラストのように終わってしまう。若い観客層を考えてのことでしょうが、正直、勿体無いなあと思います。
また、細かいですが、元野球選手の湯河原が、解説に復帰して生放送でバカアホ言って、受けるけどおろされる…みたいなシーンが観たかったですね。彼に感情移入してたんで…。
でも、本当に観る価値のある素敵な作品です。
今後、森永君は要チェックだな!