イ・ビョンホンとハ・ジョンウが初共演を果たしたディザスターパニックアクション。北朝鮮と中国の国境付近に位置する火山・白頭山で、観測史上最大の噴火が発生した。大地震によりソウルでもビルが崩壊し、漢江は荒れ陸橋が崩壊。パニックに陥る中、政府は白頭山の地質分野の権威であるカン教授に協力を要請する。カン教授は朝鮮半島を崩壊させるほどのさらなる大噴火が75時間後に起こると予測し、韓国軍爆発物処理班のチョ・インチャン大尉率いる部隊が、北朝鮮へ潜入し火山の沈静化を図る極秘作戦に乗り出す。インチャンは作戦成功の鍵を握る北朝鮮人民武力部の工作員リ・ジュンピョンを探し出すべく奔走するが……。インチャンをジョンウ、ジュンピョンをビョンホンが演じ、「新感染
ファイナル・エクスプレス」のマ・ドンソクが共演。「彼とわたしの漂流日記」のイ・ヘジュン監督と、「神と共に」シリーズの撮影監督キム・ビョンソが共同でメガホンをとった。
白頭山(ペクトゥサン)大噴火評論(20)
VFX満載のディザスタームービー。
それは間違ってないし、いろいろ気にしなければ十分楽しめるエンターテイメントに仕上がっている。
とは言え…
やっぱり私には気になることが多すぎて、ノり切れなかった。
私が日本人だから特別違和感を感じるのか、朝鮮半島が独特な地下構造なのか、建築の前提が日本と違うのか知らないけど、あんなに雑な噴火や地震の描写、科学考証ってあります?
揺れの描写は少ないのに、簡単に倒壊する建物や、そこらじゅうの道路で巨大な陥没が起きるってのも「?」だし。
国家の存亡の危機を、たった一人の科学者の分析に賭けるとか。
ストーリーは、ちゃんと描けば面白くなるレベルだと思うのに、その根拠がとても曖昧な上に、どこかで見た様なスペクタクル要素やお涙頂戴シーンをただ並べた様に見えるので、今起きているピンチに納得できないまま、次の急展開がやってくる。
「そこ、大事なトコじゃない?」
というトコロがあちこち説明不足なので、どうにもスッキリしない感想しか持てなかった。
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「北朝鮮で起きた地震が大きかったとしても、それがさらにソウルまで影響を及ぼすか?」 「中国と北朝鮮の国境で核爆発を起こしたら、だまってないやろ」
と言う他のレビューを観てから、鑑賞しに行った。
確かに「そら、そやわなぁ」と納得する一方で、「ええやん、映画やん。フィクションやし」の気持ちが勝ってしまった。
軍から特命を授かったリーダーである主人公が、結構マヌケけで笑える部分があったり、本格的なアクションがあったり、家族的な泣ける部分があったり、そして本格的なパニックムービーの要素があって、前述の他レビューの批判コメントを思い出さなければ、純粋にエンターテイメントとして楽しめる作品。
上映館が多くないって事は、さほど人気がないのかな?
だとするとテレビで放送されるのは難しいか、またはずっと先になる可能性があるが、放送されたら確実に観る。
最近の韓国系のパニック映画は面白いよ!!
ただアレですよ。めちゃくちゃ荒唐無稽な話なので冷静に観てはいけません。頭空っぽにして見届けましょう(笑)
つまり、大まかなイメージは「富士山大噴火」という感じでしょうか。
ただ、現実の「白頭山の大噴火」というのは、かなりシャレにならない状況なのです。
それは、北朝鮮と中国の国境付近に位置し、朝鮮半島は狭く、甚大な被害が出てしまうためです。
ちなみに、この「白頭山の噴火」は過去4回記録されていて、小噴火は100年に1度、大噴火は1000年に1度程度となっています。(1925年の「小噴火」が現時点の最後の観測)
本作は、観測史上最大の「白頭山の大噴火」が現在に起きて、白頭山からは距離のあるソウルでさえマグニチュード7.8の大地震が直撃し、朝鮮半島が壊滅的な危機に見舞われる、という設定です。
そのため、座して死を待つのではなく、これから連鎖的に起こる「白頭山の大噴火」で何とか最後の噴火を阻止することにより最悪の事態を回避しようという「極秘ミッション」が行われるのです。
ただ、その「極秘ミッション」は❝ミッション・インポッシブル級❞で、北朝鮮にある核弾頭から「核」を盗んで、「核爆発」によって「白頭山の下にある大きなマグマの圧力を抜き、大噴火を阻止する」といったもの。
最初に「北朝鮮の核廃棄」が実際になされる、というニュースが流れます。
そして、北朝鮮の「核弾頭」が搭載されたICBM(大陸間弾道ミサイル)をアメリカが回収する、という流れとなります。
まさに、このタイミングであれば、韓国は「核」を(北朝鮮がアメリカに渡す前に盗むことで)入手でき、「核爆発によるミッションを達成できる」という状態になるのです。
ただ、これは同時に、韓国は北朝鮮を敵に回しますし、中国の国境付近で核爆発をさせるので大国・中国の怒りも凄まじいことになりますし、何より北朝鮮の非核化を進めてきたアメリカの逆鱗に触れることにもなるわけです。
つまり、本作は、韓国、北朝鮮、中国、アメリカという4か国の登場で、頭を整理して見る必要があるのです。
しかも「北朝鮮の工作員」のイ・ビョンホンは2重スパイなどの可能性もあり、得体の知れない存在です。
この辺りの設定を踏まえておくと、迫力があり、友情・家族愛などもある非常に出来の良いディザスタームービーとして楽しめると思います。
ちなみに❝戦わないマ・ドンソク❞は珍しいですが、存在感があり、これもアリでした。