裏切られ、全てを失った男の復讐を描いたハードボイルド・アクション。原作はリチャード・スタークの犯罪小説の名作『悪党パーカー』シリーズの一編「人狩り」(ハヤカワミステリ文庫・刊)で、67年のジョン・ブアマン監督、リー・マーヴィン主演「ポイント・ブランク
殺しの分け前」に次ぐ二度目の映画化となる。監督は「陰謀のセオリー」「L.A.コンフィデンシャル」の脚本を手掛け、これが初演出となるブライアン・ヘルゲランドで、脚本は彼と「マッドマックス
サンダードーム」のテリー・ヘイズの共同。製作は「アンナ・カレーニナ」のブルース・デイヴィ、製作総指揮も同作のスティーヴン・マクヴィーティ。撮影は「187」のエリクソン・コア。音楽は「ジョー・ブラックをよろしく」のリス・ボードマン。美術は「ナイトウォッチ」のリチャード・フーヴァー。編集は「ブレーキ・ダウン」のケヴィン・スティット。衣裳は「ネゴシエーター」のハ・ニューエン。出演は「リーサル・ウェポン4」のメル・ギブソン、「スター・トレック
叛乱」のグレッグ・ヘンリー、「イレイザー」のジェームズ・コバーン、「ブレイド」のクリス・クリストファーソン、「マイティ・ジョー」のデイヴィッド・ペイマー、「クラッシュ」のデボラ・カーラ・アンガー、「ローリング・サンダー」のウィリアム・ディヴェインほか。
ペイバック評論(8)
とにかくかっくいー!オープニングからかっくいー!
音楽がかっくいー!
メルギブが事も無げにあれこれ盗んだり静かに相手にすごんだりする姿がかっくいー!
ついでにSM嬢ルーシー・リューはビッチが似合ってるし、裏切り者ヴァル役のグレッグ・ヘンリーのクソ野郎っぷりも似合ってる!
特にラストがかーっくいーー!!
マッドマックスよりもリーサルウェポンよりもブレイブハートよりも、この映画こそメルギブの真骨頂であると信じています。
『LAコンフィデンシャル』のヘルゲランドが監督/脚本で『悪党パーカー 人狩り』を再映画化したということで、「試写? 行きたいですぅ!』と喜び勇んで観たわけだが。
「また『LA…』クラスの傑作だったらどうしよう。ブライアン兄さんに一生ついていくわー」などとウキウキだったが。
うーんなんでしょね。おそらく流儀/矜恃みたいなものが観客にアピールされるべきものだったと思うが、その辺が今ひとつ伝わってこないのでただ金に執着しすぎる人に見えちゃうって、カタルシスを得られにくい。メル・ギブソンの暴走ぶりを観るだけ。
残念だったのは、7万ドルにああも必死になる理由がわからないまま終わってしまったこと。
意地や信念?作中でも問われていましたが、ちゃんと答えてはいなかったので…自分の取り分の7万ドルだけを請求し続ける様は格好良いのですが。
そこに納得できる理由があればもう少し話に入り込めたかも。
あとは登場人物が多いので1人1人のキャラが薄いうえ、上手く絡められておらず、その場繋ぎの舞台装置にされている印象でもったいない。
主人公の奥さん、チャイニーズマフィア、ステッグマン、警官2人組とか。
特にロージーがいる分、奥さんの存在意義がほとんどないような…物語のとっかかりではありますが…
もしかして奥さんの仇を取るため、クスリを売る組織を潰すのが主人公の真の目的だったのか?
その割には奥さんを大切に思う描写がないんですよね…ロージーに対してはあるのに。
それと、敵組織の警備が緩すぎるのも気になりました。終盤になってもあまり警戒されている様子がなかったので。
メルギブソンは渋くて役に合っていたと思います。痛がる演技は見てて辛くなるほどでした。
画面は常に暗めで、復讐劇らしさがありました。
モノローグの入れ方が珍しかったです。ハードボイルド調でなんだか好きでした。
アクション面はあまり印象に残らなかったですね。古さを感じる部分もありました。
ちょっとした笑いどころがあるのはよかったです。
7万ドルだと言っているのに何度も13万ドルと言われるところとか、フェアファックスのワニ皮の鞄持たせられた部下2人とか。
フェアファックスのキャラクター付けが一番ユニークで好きでした。
ラストは気持ちのいい終わり方でした。あー!これ使うのか!という。
バイオレンス多めでした。
画面全体が青暗いです。
「俺の取り分を返せ。」
主人公の動機は至ってシンプル。
なかなか上手いこと考えたなというシナリオでしたが、主要人物が皆犯罪に関わっているので感情移入はしづらいです。Lucy Liuの女王様ぶりが見られます。