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プラトーン評論(20)
戦争や人間の恐さを知るには持ってこいの作品。
自分は作品を観てエリアス、クリス派だと思うが、果たしてあの現場にいたら同じことが言えるかが不安になる。
この作品を観れば「タクシードライバー」のトラビスがPTSDになったのが理解できる。
そして「ハート・ロッカー」「アメリカン・スナイパー」を観て歴史は繰り返されるし、戦争の恐さ愚かさをこんなリアルに映画で伝えても駄目なんだと絶望してしまう。作品最後の「この作品をベトナム戦争の戦死者に捧ぐ」というメッセージが虚しい・・・。
非対称戦争は野蛮さが勝るものが勝利する姿がここにある
米国のベトナムにおける蛮行を非難するだけなら簡単なことだ
それはあまりに表面的でナイーブだ
この有り様を映像作品にできるだけ米国は文明国と言える
アフガニスタンにおけるソ連はどうだったのか
チベットやウイグルにおける中国はどうなのか
さらにいえば天安門の悲劇は何なのか
それを彼らは総括し自省する本作のような作品を残せているのか
21世紀の我々は米国帝国主義と非難する言葉の裏でその平和勢力が一体何をしていたのかを知っている
そしてテロ戦争、イラク戦争ともう20年が経過したのだ
21世紀の我々は本作から一体どのようなメッセージを受け止めるべきなのか?
それはこのようなくそだめのような戦争を起こしててはならないということだ
戦争を起こさないとは、軍備を捨てることではない
それは戦争するくらいなら殺されようとビラを撒く団塊左翼老人の空想とおなじだ
いくつくところは本作のベトナムの村でなすことなく殺されてしまう村人達と同じ運命しかない
戦争を起こさないための備えが必要ということだ
それは軍備だけではない、私達ひとりひとりの心構え、気概が戦争を起こさない道だということだ
自身の体験に基づき徹底的にリアルにこだわったベトナムの悲劇。すさまじい作品です。
現地人への虐殺・放火、仲間同士の誤爆・同士討ち、果ては殺人。こんな極限状態に置かれたら自分ならどうなるだろう。人間としての尊厳など失ってしまうかも。
有名な万歳シーンも悲惨そのもの。前作と違い本作は見なくてはならない作品。戦争の悲劇を胸に刻み込む為に。
途中の軍曹?主人公に殺された悪どいやつの服装が裸にオーバーオールが気になって話に集中出来なかった。なんやねんあの服装。