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プラトーン評論(20)
ジョニーデップカッコいい!さすが監督!
チャーリー・シーンを主演に起用した背景には『地獄の黙示録』のマーティン・シーンを踏襲する意図があったのだろうか。だが、『黙示録』が醸し出すある種の寓話性に比べると、本作は記憶をあぶり出すかのようなリアリティと生々しい傷跡を観客に伝える。血なまぐさく、時には目を背けたくなるほどの描写を交えながら。
戦争終結から40年。人類は過去に学ぶと言われるが、その言葉に反して世界は相変わらず泥沼の歴史を繰り返し、一向に成熟したり、賢くなる気配はない。だからこそ誰もが心の内側に「二人の軍曹」を共存させていることを意識しなければならない。その均衡が崩れた時に人は間違いを繰り返す。オリバー・ストーン監督のメッセージは時代を超えて突き刺さってくる。
戦争のリアリティや恐ろしさもさることながらコマンダーが戦争の前線には出ず常に基地いるというところが妙に恐ろしかった。しかも彼らがコカコーラを飲んでいるところがさらにもっと恐ろしかった。そういうところから、この戦争は、こういう現実なんだというのが伝わってきた。そして・・・
この映画の中に出てくるエピソードの一つ一つ、そして人間の衝突。こんな極限状態でも敵よりも気に入らない仲間を潰そうとする人間がいる。
戦争を題材にすると戦争を題材にしたアクション映画になりがちなのだが映画はそうではなかった。もちろんアクション映画的な要素も入ってはいたが、しかしれっきとした戦争映画であった。さすがオリバーストーン。これを見たらキリングフィールドとサルバドルも見るべし。
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この正しき男を演じてるのがウィリアム・デフォーで、完全に猿顔なんですけどめっちゃかっこいいんすよ。ポスターの有名なボーズもそうだし、銃で煙を口移しするシーンなんか他の人がやったらキモイだけだよ。それがウィリアム・デフォーだと、とことん魅力的に見える。
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それに対して銃を7発撃たれても死ななかったという伝説を持ち顔に傷がある男をトム・べレンジャーが演じてて、こっちもこっちで極悪人ぶりが良い。
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そしてこの映画を見ると、どうして戦場で武器を持っていない一般人が殺されるのかっていうメカニズムがなんとなく分かる。自分も極限で死の恐怖に晒されておかしくてハイになってると感覚が狂ってきて、勢いで馬鹿のおかしな理屈が通されちゃうんだよな。
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一般のベトナム人が虐殺されるシーンのアメリカ兵全員頭悪かったもんな。1番怖いのがこの平気で虐殺してる人達ってのは、ドラック吸ってない側なんすよね(劇中では描かれてないだけかもしれないけど)。正気でやってるんだよあいつらは。
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胸が張り裂けそうになる。
現地の村を侵略する(あれは間違えようのない侵略だろう)シーンはマジで胸糞。観てられない。
兵士は何故あんなにも狂っているのだろう。
おそらく、いや確実に死が身近にある戦争が狂わせただろう。