夜を走る
プロット
日本
05月13日 2022 台灣上映
MARCO 母をたずねて三千里
プロット
日本
04月03日 1999 台灣上映
一攫千金を夢みる男
プロット
アメリカ
08月12日 1955 台灣上映
十二単衣を着た悪魔
プロット
日本
11月06日 2020 台灣上映
犬、走る DOG RACE
プロット
日本
09月26日 1998 台灣上映
歩け走るな!
プロット
アメリカ
02月14日 1967 台灣上映
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単騎、千里を走る。評論(7)
健さんの遺作が、この映画ではなかったのは幸い。決して悪い映画ではないのですが、遺作はオールスターで脇を固めた、あなたへ、
で本当に良かった。
この映画は孤独感に溢れており、遺作では悲しい。
しかし、この映画~遺作となった映画の間に、健さんも老いてしまった。
もっと退屈なものを想像していたので、思ったよりはみられた
迂闊にも健さん主演の冒険活劇かと思っていたら訳あって離別した父子愛の物語だった。
日中合作だがチャン・イーモウ監督の健さん愛が実現した中国映画と言っても良いだろう。
全く違う映画だが「バジュランギおじさんと、小さな迷子」を観た時と同じようなピュアな人間像の描写に圧倒された。難しい国情もあるのだろうかインドや中国には頭でなく心でつくる映画作家が活躍していることに畏敬の念を禁じ得ない。
チャン監督は無口で哀愁を秘めた高倉健の大ファンであり良き理解者なのだろう、うってつけの役を当ててきた、そして呼応するかのようにプロットも多くは語らない、健さん親子の過去も京劇役者の親子のいきさつもほぼ観客の想像に委ねられている。
実の息子を抱きしめることはできなかったが父の愛を知らない異国の地の幼子を抱きしめることで失われた時を取り戻せたであろう感慨がひしひしと伝わってきた。
監督は民族を超えた人間愛のような高尚なテーマをもって作品に臨んだようだが本作は紛れもなく健さんへの最高のファンレターかもしれない。
男たちの抱えている孤独や家族、他者との絆、といった処がテーマなんだろうけれど、それ程乗れなかった。
健さんのご尊顔を愛でる作品ではあるけれど。
個人的な中国での体験からして、実利主義な中国人が劇中でみんなこれほどに良心的で協力的なのは素直に受け入れ難い部分もあるのだが、雲南の田舎のほうでは人柄もまた違うのかな。でも映画としてはそうやって人と人とのことを物語る雰囲気を作っている。
とにかく中国だろうがどこだろうが、寡黙で寡黙で剛直で、健さんは健さんそのまんまだった。中国でも不器用なりに人とふれあい、確執のあった息子との心の繋がりをひっそりと感じた。しかし残念ながら、話は単調で退屈だった。