ドイツの現役弁護士作家フェルディナント・フォン・シーラッハの世界的ベストセラー小説を映画化した社会派サスペンス。新米弁護士カスパー・ライネンは、ある殺人事件の国選弁護人を担当することに。それは、ドイツで30年以上にわたり模範的市民として働いてきた67歳のイタリア人コリーニが、ベルリンのホテルで経済界の大物実業家を殺害した事件で、被害者はライネンの少年時代の恩人だった。調査を続ける中で、ライネンは自身の過去やドイツ史上最大の司法スキャンダル、そして驚くべき真実と向き合うことになる。主人公ライネンを「ピエロがお前を嘲笑う」のエリアス・ムバレク、被告人コリーニを「続・荒野の用心棒」の名優フランコ・ネロが演じる。監督は「クラバート
闇の魔法学校」のマルコ・クロイツパイントナー。
コリーニ事件評論(20)
登場した人物全員の人生を考えると、やりきれない。
大きくても小さくても、それぞれがそれぞれの罪を背負いながら、人生の中で償いと幸せを拾い集めて生き続けていかなければならないんだろうと切なくなった。
主演の俳優さんが男前過ぎる。
色々な意味で集中できない時がありました。(笑)
ドイツとイタリアという物珍しさを除けば、内容的にはNetflixでも十分に楽しめそうな。。。
むしろ10話くらいのドラマで、被害者加害者双方の背景を深掘りしてくれた方が深みを感じられたかな〜
と、今回はかなり個人的な感想。
勝手に実話だと思って見てたので、そりゃこんなドラマチックな話知ったら映画にしたいよね、でもあまりにもテンポ悪いよね、あと感傷的すぎるラストシーン嫌いだななんて思いながら見てましたが、わざわざ作り話をこんな下手に撮る必要ある?と事実を知って後からムカムカしてきました。
国選弁護人カスパー・ライネンは、不利な状況の中、動機となる真実を探り出し、戦後ドイツが隠し続けていた、ドイツ史上最大の司法スキャンダルが発覚することとなる。
ベストセラー小説の映画化ですが、事実だと思われるほど衝撃を受けました。
戦争はまだ終わっていない。
国選弁護を引き受けた依頼人が殺したのは、自分の父親代わりに慕っていた人物だった。
2001年という時代設定に意味はあるのかと思っていたら、戦争犯罪に関係する話だったんだね。そんな雰囲気を全然出さないまま急にナチの問題が浮上してくる脚本に唸ってしまった(いい意味で!)。全体的に脚本がいいんだよな。真面目で固いテーマなのに全然飽きないし、テンポがいいし、本筋から脱線しない。それなのに主要人物の関係性も丁寧に描いてる。
これは個人的な傑作の部類。
それにしてもこういう映画でさえ感じるのは、ドイツの戦争犯罪に対する真摯な態度。殺された被害者がナチだったってわかったときの法廷の雰囲気、被害者の戦争犯罪が問われるべきか聞かれた教授の最終的な答え、どれも戦争責任に対するドイツの雰囲気を感じとれるシーンだった。日本の映画でここまで真摯に向き合うことができるだろうか。そんなことも考えてしまう映画だった。