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銃 2020評論(18)
持ち帰った銃には残弾4発、妖艶で危うい存在感に魅了されていく…。
「不機嫌そうな拳銃」と言って、どんな人物が所有していたのかが気になり探ったり、話しかけたり、魅かれてはいるけれど、盲目的な感じはなく、銃を使う言い訳を探している様にも感じる。
死体を撃ち、欲望は膨らんでいくけれど、そこに特化せず、良くわからないながらストーリーに則って撃つ感じだし。
これはこれで悪くはないけれど、最後は案外普通の話。
2018年版とは男脳と女脳の違いかな。
前作で主人公・村上虹郎と関係を持ったスレンダーな美女・日南響子が今作の主役。そして、虹郎と彼を追う実にいやらしい刑事を演じたリリー・フランキーも一瞬登場するが、ストーリーのつながりはなく、二つの物語が並行して進んでいる感を出すのみ。
友近演じるクソみたいな母親に邪魔もの扱いされて育った女が偶然銃を手にした。彼女は銃を撃ちたいと思った。人を撃ちたいと思った。
脚本は原作の作者である中村文則。何か足りないと思ったのは私だけだろうか?
それにしても日南響子さんが魅力的だった。彼女を観るだけで十分満足できた。
そもそも、絵面が汚い、汚すぎる。
狂気と汚いのは違うと思うのだが・・・
前作の主役、村上虹郎は美的で、そこに潜む狂気がシルバーメタリックの銃と相まって、身に纏ったホワイトシャツ、モノクロームの画面がコンバインドされ、得も言われぬ形式美を醸し出してるような感覚だったので、本作を見た時のギャップの大きさに閉口してしまった。
蛇足だが
出ている人間がみんな気狂いでどうしようもない馬鹿なのに、馬鹿が子供に説教たれてるのには笑ってしまった。
ひょっとしたら客俺1人かと思ったら、おじいちゃんが。
それでも2人か。
ま、そうだろ。
タイトルからして前作あるのか?
そのせいなのか、良く分からないけど裏設定あり過ぎじゃない?
よく分からない。
でもそこまで期待して観た作品じゃいから、しゃーない。
でも佐藤浩市が出てるから、箔がついてる感じがしないでもない。