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機動警察パトレイバー the Movie評論(20)
1989年とは思えないほど2016年でも現代的なテーマを扱ってて見れる作品。各登場人物がそれぞれの立場で緊急事態に適材適所の働きをする過程が丁寧に描かれてる。
「機動警察パトレイバー」劇場版シリーズ第1作。
DVDで鑑賞。
本作がきっかけで「機動警察パトレイバー」を知りました。元々刑事ドラマや警察小説が大好きで、アニメでこういう作品があるのかと驚きました。
“レイバー”が出て来るということ以外、現実に則したリアルな世界観と設定が構築されていて、警察官たちの日常を描いているところが面白い。登場人物にヒーロー的な存在がいないというのも非常に等身大だし、感情移入し易いですなぁ…。これが一番の魅力だなと思いました(笑)
「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督は「パトレイバー」シリーズの大ファンだそうで、ドラマの演出面でいろいろと参考にしたとか…。言われてみれば、確かに似ている部分がちらほらと見受けられました(笑) レイバー暴走事件を仕掛けた犯人の正体と動機の見えなさ加減が、「交渉人 真下正義」とそっくり(笑) 意識したんでしょうかねぇ…?(笑)
本作が公開された当時としては、コンピュータ・ウイルスを使ったサイバーテロ事件を描いていることが、先見の明があってめちゃくちゃすごいなと思いました。
道具立てがめちゃくちゃ派手で、押井守監督の考える都市論などの思想は反映されているものの、後年の映画版には見られない陽性な物語が展開していて胸熱でした。
ロボット・アクションも満載で、テンポの良い展開で活劇要素が前面に押し出されており、他のシリーズを観ていなくても楽しめるようにつくられていました。初鑑賞のときは「パトレイバー」初心者でしたが、とても面白かったですもの(笑)
内容的には、後藤隊長と遊馬の会話が、のちに『踊る大捜査線』に大きな影響を与えているな、と感慨に浸りつつ。
音の面は戦闘シーンがクリアなのと、音楽がよかった。
4DXは水しぶきがすごかった。
自分の席の水を手元のスイッチでカットしても、前や横の席から次々と水が攻めてきて、気分は方舟パージ!
大迫力で楽しめました。
内容が非常にシステムと相性がいいし、揺れるシーンの椅子の演出も上手いと思うので、パトレイバーファンは一度体験しておくとよいと思います。